まいどっ。

 ちゃみでっす。

 このblogは、蒼辰の構成台本、ちゃみの語りでお送りする[読むラヂオ]です。

 テーマは[暇つぶしのお供]。

 お気軽にお付き合いくださいまし。

 

 なんかね、配信スケジュールがぐちゃぐちゃになってる今日この頃ではございますが、あんま気にしてないでしょ。

 いちおー、火と金にupしてる当blogでございますが、そのこと、公表してるわけでもないしね。

 ま、でも、いちおー、週二回のペースだけはなんとか守っております。

 忙しいってわけじゃないんだけど、とっしょり蒼辰の腰痛問題とかがありまして、ちょとスケジュールがぐちゃってると、そんなわけでございます。

 そんな中、今回からはお出かけの報告です。

 ここはどこだっ。

 よっ、枯山水だよ。

 京都? とか思っちゃうよね。

 ところが違うんだなぁ。

 まさかのかさま、でございます。

 ん? なんのこっちゃ、って?

 だから、まさかのかさま。

 お出かけしたのは、茨城県の笠間でございます。

 笠間出身のとっしょり蒼辰のお友達の案内付きという、ちょっとぜいたくな日帰り旅行です。

 笠間、知ってますか?

 器とかに興味のあるヒトなら、笠間焼で知ってるかも。

 そう、陶磁の里でもあります。

 あとね、最近はテレビでも紹介されたりで、栗の里としても知られております。

 シーズンにはけっこうなお客さんが集まるとか。

 もひとつ。これまたテレビCMで有名になったのが、さっきの枯山水でございます。

 だがしかし、枯山水のお話も、栗の話題もちょと後回し。

 最初に行ったのは、ここっ。

 笠間日動美術館でございます。

 こちら、銀座にある画商、日動画廊さんが、創立45周年と、創業者ご夫婦の金婚式を記念して、1972年 昭和47年に創設された美術館でございます。

 所蔵品なんと三千点。

 美術ファン必見の美術館といって過言ではございません。

 とかなんとか言って、とっしょり蒼辰も初めての訪問だったんですけどね。

 で、今回の企画展は、こちら。

 フォーヴって、ニホンゴだと、野獣派、ですね。

 なんでも、1905年のサロン・ドートンヌに展示された、アンリ・マティスたちの、強烈な色彩と奔放なタッチの作品に、当時の人々がびっくり。

「まるで野獣の檻にいるようだ」と言ったのが、フォーヴの始まりだとか。

 以下ちょっと、パンフの文言を拝借。

[フォーヴィズムを代表する画家、マティスやヴラマンク、ドランらをはじめ、その影響を受けた佐伯祐三、里見勝蔵らの生命力あふれる作品を紹介します]

 という、20世紀初頭から、戦後まで、59点に及ぶ絵画を集めた企画展です。

 と、アウトラインの紹介だけでもお腹いっぱいになりそうな、内容充実の企画展なのですよ。

 期待感十分。

 さて、展示室に足を踏み入れます。

 あ、美術館のことで、写真撮影はもちろん禁止なので、ここからは写真、ありません。

 ちゃみの拙い説明で我慢してくださいまし。

 はい、展示室に足を踏み入れ、最初に出会うのが、これだけ19世紀終わりの作品。

 ゴッホの小さな風景画なんです。

 照明に照らされて、壁面でキラキラと輝いている小さな絵・・・なんですが、ぬあんと、見る人と絵との間を遮るもの、なんにもないんです。

 作品はガラスの向こうではなく、直接目に触れています。

 しかもその距離、わずかに数十センチまで近づけるんです。

 手を伸ばせば触れそうな、どころか、手を伸ばせば、マジ触れちゃう距離。

 その距離から、ガラスに遮られることなく、ゴッホの絵が見られちゃうんですよ。

 荒々しいとたとえられるそのタッチが、まじまじと、ありありと、立体感を持って、仔細に、詳細に、観察し、鑑賞することができるんですよ。

 あ、これがゴッホなんだ。

 ど素人で単なるミーハーのワタクシ、ちゃみですら、背筋がぞくっとするほどの興奮と感動が味わえちゃうのであります。

 こ、これはすごい。

 しかも、ウィークデーってこともあってか、なにしろ、空いてる。

 展示室って、だいたい20点くらいの作品がひとつの空間にあるじゃないですか。

 その空間に、わたしたち4人組と、あともうひと組、数人くらいっきゃ人いないんですよ。

 20点の作品に、見る人10人たらず。

 これほど、ゆっくりじっくり鑑賞できること、東京の有名な企画展じゃまず無理ですよね。

 それだけでも、なんだかリッチな気分になってしまいます。

 マダム蒼辰に言わせると、そこが地方の美術館のいいとこなんだとか。

 うむ、そうかもしれない。

 けど、地方の美術館だと、見るべき作品は数点。

 だがここでは、企画展ってこともあって、内容、超充実です。

 ちょっと上げてみようか。

 セザンヌが1点あったでしょ。あとデュフィが3点。マティスがポスターを含めて4点。ドラン、ヴラマンクが2点ずつ。

 ほかにルオー、マルケ、ヴァン・ドンゲンが並びます。

 日本の作家では、なんと、佐伯祐三が借り出した作品も含めて4点。

 どれも素晴らしい作品で、佐伯祐三ファンのとっしょり蒼辰、ため息連発でございました。

 そして里見勝蔵、梅原龍三郎、岸田劉生、萬鉄五郎と、ビッグネームが続きます。

 ね、すんごいヴォリュームでしょ。

 こんなん、東京の有名美術館だって滅多に見られないよ。

 美術ファン、一見の価値ありです。

 そして、企画館から隣の建物へゆく動線がね、また洒落てるの。

 渡り廊下を、紅葉に包まれて渡ると、今度は彫刻が並ぶ庭をゆったりとくだったその先に建物が、てな具合で、なかなかドラマティックなんですよ。

 美術館ってね、こういうとこも楽しめないと、ね。

 そのお隣の展示館の目玉は、パレットです。

 これ、絵描きさんに、あなたのパレットに好きな絵を描いて、わたしにくれませんか、とおねだりして集めたコレクションだとか。

 ユニークですよね。

 これまた見応えありましたよ。

 というわけで、笠間日動美術館、見応え十分のミュージアムでございます。

 機会があれば、ってか、機会を作って、ぜひ一度、ご訪問くださいまし。

 と、芸術にひたって、お腹いっぱいで外に出ると、はや日は西に傾いております。

 おっと、先を急がなくっちゃ。

 てなわけで、今回はここまで。

 次回は、枯山水の種明かしが待ってるzey ←(ミスタッチじゃありません。わざとです)

 ほいでわまたっ。

 ちゃみでしたっ。