意外と多い落橋事故 | @1945ashizawa

意外と多い落橋事故

 昨今の異常気象~とりわけ局地的豪雨が頻発し、河川の氾濫による出水やがけ崩れがしばしば問題となるが、これはいまやいつでも何所でも発生する可能性を秘めている問題といえる。


 ニュースによれば石見銀山で有名な島根県邑智郡川本町をはしるJR西日本三江線の鉄橋が流され不通となり、復旧のめどさえたっていないという。 ここのところ中国地方・特に日本海側では大雨が続き、ここ川本町では8月23日以降300mmの雨が記録され、大雨洪水警報が出されている状況にあった。


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 写真はNHKの画像だが大量の雨で護岸が一部流失し、コンクリート製の橋脚が折れて鉄橋が逆への字型に折れて垂れ下がっている。画像から見ると、上流から大雨で大きな岩などが流れてきて、護岸もしくは川底でバウンドして老化した橋脚を直撃したものと推測できる。それだけ水の力は恐ろしいといえる。


 つぎの写真は2007年9月に発生した神奈川県松田町に流れる酒匂川に架かる十文字橋の落橋だが、こちらのケースでは台風の大雨により河川が増水、川底がえぐられて橋脚か沈下したもの。ちなみに復旧には1年以上を要した。


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 わたしの地元藤沢市でも1990年に国道と県道で相次いで落橋事故が発生した。そのひとつは箱根駅伝でおなじみの県道30号線~遊行寺坂下にある藤沢橋の落橋。8月8日の発生で、落ちた橋は1932年の建設というから60年ちかく経てはいたが、台風の大雨で境川の左護岸がえぐられ、さらに橋も流失したもの。この道路は県道ながら旧東海道であり江ノ島方面から国道1号線へ通じる幹線道路であるため再度の流失がおこらないように、現在はこのように護岸とともに強化されている。


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 同じ年の9月30日に やはり湘南の海岸をはしる国道134号線、引地川にかかる鵠沼橋も落橋した。こちらも1932年の建設の橋で台風の大雨で護岸が流失したために発生したもの。なにしろ広い道路の橋なのでよもやと思ったが、この辺りの地質~砂地なので前月に続く大雨で護岸の侵食が進んでいたものと思われる。


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 話のついでだが落橋には至らなかったが、江ノ島弁天橋。今年の4月片瀬漁港の浚渫工事で係留していた作業用船台が強風によって流され、人道橋の弁天橋に衝突。橋脚などが破損した。


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 遠因は橋の下の砂が流失傾向にあったことから、藤沢市では失われた砂浜を回復すべく別途工事を開始。したがって人道橋の弁天橋は通行不可とし、車道橋としていた左手の江ノ島大橋の車道を制限し、人道としても共用させる応急処置実施中だ。


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 ・・・いずれにしてもインフラは整備・メインテナンスが大事で、たえずチェックが必要ということである。