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ゴルフ命おじさんのブログ

ゴルフの好きな80歳の男。時代小説,警察小説が好きです。美味しい酒と料理にありつければ嬉しいです。

喜安幸生「闇奉行 影走り」を読みました、図書館で偶然見つけた本です、もちろん初めての作家。

「闇奉行 影走り」の魅力、ここにあり!

まず、なんといっても舞台となる札ノ辻の風情、江戸の下町らしい人情と陰影がたっぷり。
忠吾郎が営む人宿「相州屋」に集う面々——羅宇屋の仁左など、脇を固める人物たちがまた味わい深くて、まるで長屋の連続ドラマを見るように、どこか懐かしさすら感じさせます。

そして何より印象深いのが、「おまえは、闇奉行になれ」という北町奉行兄の命。
公には手の届かぬ悪に、影から裁きを下す弟・忠吾郎という構図が実に胸熱で、読者としてはもう、彼の背後から「よっ、待ってました!」と声をかけたくなるほどです。


各話の感想を少しだけ

  • 「夜鷹殺し」
    江戸の片隅に生きる女たちの哀しみと、それに付け込む悪党に対する怒り……まさに物語の導入にふさわしい一編。
  • 「女乗物の計」
    一見、優雅な駕籠の中に隠された陰謀がスリリングでしたね。女たちの足元に潜む“罠”にゾッとしました。
  • 「うわなり打ち」
    江戸時代ならではの言葉、「うわなり打ち」も初耳という方が多いと思います。前妻が後妻に怒りをぶつける、現代でいう“元カノ VS 現カノ”の物理戦的な…? これを絡めた事件の展開、ユニークでした!
  • 霊の仇討ち」
    最後にふさわしい因縁深い一件。裁きの形にちょっとした幻想味が加わっていて、シリーズ化を予感させるラスト。

もし次に読むなら…

喜安幸生の「闇奉行」シリーズは、調べた限りでは続編もあるようです。
シリーズ第二弾や関連作も視野に入れて、「相州屋」の面々と再会できるのはうれしいですね。