天保の改革が行われる中、北町奉行遠山金さんの配下で与力として働く高安門佑が主人公の連作短編7つ。初めての作家西條奈加さんの「涅槃の雪」でした。
“天保の改革”の嵐が吹き荒れるなか、お上の苛烈な締め付けに立ち向かう気骨ある与力の姿を通じて、
市井の人々の意地と気概をいきいきと描き上げた傑作!!
(帯より)
天保の改革、水野忠邦、奢侈禁止など断片的にしか歴史を理解していませんでした。びっくりしたのはこの当時の北町奉行が遠山景元(金四郎)であったことです。
金さんのイメージでは江戸文化華やかな時代で、桜吹雪を想像していました。現実の当時の江戸は、水野の改革によりにより景気が極端に落ち込んでおり大変な時代だったようです。
天保の改革は2年余りで失敗に終わりますが、このようなことが幕末へと進んでいくのだとも思いました。
庶民派金さんと水野との戦い、冷酷非情な南町奉行・鳥居耀蔵との確執なども読みどころです。
また本編の主人公・高安門佑を取り巻く人々の話が横糸になって楽しく読めました。女郎の卯乃とハッピーエンドで終わるシーンもジーンと来ました。
おすすめです。
