山本兼一さんのとびきり屋見立て帖「利休の茶杓」を読みました。これまで読んでいましたシリーズの第4巻で短編が6編、残念ながら作者の逝去により最終章になってしまいました。
- 利休の茶杓 とびきり屋見立て帖/文藝春秋
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幕末の京都は生くさい事件が続いていまして、本作品にも新鮮組の近藤勇、芹沢鴨に長州の桂小五郎、尊王攘夷派公家7名の京都追放など時代は目まぐるしく動いていました。
そんな中、真之介とゆずが切り盛りするとびきり屋は良いお客、奉公人にも恵まれて商いをしています。短編のそれぞれにいい味がありますが、とくに「ものいわずひとがくる」は人のつながりを強く感じました。
この先、二人が道具屋としてどのように生きていくのかにも興味はありましたが、今では詮無い事になりました。山本さんの作品はいずれも絵心に溢れ、その場にいて茶道具などを見ているような錯覚を覚えます。さすが美術系の大学で勉強された方だと思いました。
山本兼一さんのご冥福をお祈り申し上げます。