今週読んだ本です、宇江佐真理「夕映え上、下」角川春樹事務所。時代が大きく変わる江戸から明治、国の形が変わっていく中で翻弄される庶民の生活をきめ細やかに書いていく宇江佐真理の丁寧さに感心しました。
本所で一善飯屋を営む女将と、岡っ引きの亭主、腰が落ち着かない息子、店を手伝う娘を中心に、店に集う職人たちの会話が時代の流れを語って聞かせていきます。新聞やテレビのない時代の情報発信の場であったわけです。
娘の縁談にまつわる話、彰義隊に入った息子の生き様などが鳥羽伏見の戦い、大政奉還や会津戦争、榎本武揚の蝦夷地での戦などを絡ませながら進んでいきますので、まるでその時代を実況中継で見ているような感がありました。
