今まで私は、生前戒名の導師を勤め10数人の方に授戒した。半分くらいの方は亡くなっているが、ご健在の方も5,6人いらっしゃる。

 

在家得度式である結縁灌頂というのがあるが、それを受けられた方たちの生前戒名授与である。

 

同じ灌頂でも阿闍梨位を受ける伝法灌頂というのもある。3人の方が私の弟子になり僧籍を取り、宗派の方に届けた。田端の與楽寺と新潟の善照寺の加行道場にも入って加行をした。石川さん、渡辺さん、二宮さんの3人だが、残念ながら3人とも遷化された。

 

生前戒名について副住職と考えの違いがあったので、今まで私がしてきたことについて考え方について如何ということを、事相の教授である狐嶋由昌阿闍梨に聞いていただこうと思い小金井・金藏院を訪ねた。

法事が1軒あったので、金藏院はもっとあったかも知れないが、午後1時半ならよろしいということだったので時間通り訪問した。

 

個々人の考え方の違い、世代間の違い、時代の違い等でどちらが正しくどちらが間違っているとは言われなかった。難しいよね。金藏院の副住職との違いも話された。

 

生前戒名について。

生きている者が死後に安らかなみ仏の世界へと移り行くために仏戒を受け、御仏のご加護が常にありますように、といった心に安楽を得られるための大切な儀式、これが、受戒です。

そして、受戒を経て授かるお名前が戒名なのです。
ですから、必ずしも死後に付けられる名前ではないのです。

 

我々に必ず訪れる死に対して心穏やかに受容するために生前に受戒式を行い、ご本尊様とのご縁を深く結ぶことはとても大切なことだと思います。
亡くなった後でお寺から名前を授かる場合には自分で戒名を選ぶ事はできない一方、存命中であれば、自分でつけたい文字をある程度考えることができるのがメリットの一つです。

 

師子相承の血脈通り、菩提寺の住職の弟子になり授けられるのであり、全て自分で勝手に決めることはできません。


しかし、住職に入れて欲しい言葉をリクエストしたり、適切な文言に関する相談や助言を受けることは可能です。

生前戒名の例

1,ご夫婦で受戒式を受けて戒名をそれぞれ授かった。

2、ご夫婦のどちらかがすでに他界しており、自身の後のことを考えて戒名を授かった。

3,単身のため寺に永代供養を申し込んでおり、自分自身が元気なうちに位牌を作って準備をしておきたい。

4、多額の寄付や仏具の奉納をする際に合わせて戒名を授与された。

 

対話の後、年齢を確認して「お互い、もう少し頑張りましょう」と言われて、玄関を出た。その後で金蔵院本堂西北がわに新しく出来た四国88カ所霊場 お砂踏みを参拝した。

 

上記、生前戒名の例は上の3までは当山の例としてあるが、4番目は無い。多額の寄付や仏具の奉納も少ないので、あれば4番目もやっても良いかも知れない。

 

👈阿波(徳島県)①霊山寺

 歩く所に記されていた。

 梵字に由昌のサイン

  

👈土佐国(高知県)青龍寺と岩本寺

札所を表現した石碑の足元、方形石板の下には、四国霊場の各札所から取り寄せた現地のお砂が納められています。お砂を札所と見立て参拝することにより、四国88カ所霊場を巡礼するのと同じ功徳を得られるとされているそうです。400年前より続く由緒ある参拝方法とのことです。