今年の「光明院通信・正月号」のあとがきに七福神のことを書いた。
七福神について語っている僧侶のYouTubeを紹介するにあたって再録します。
◇新年になると宝船に乗った七福神の絵をよく見ます。
七福神とは富や幸福をもたらす七柱(神さまを数える単位は柱と言います)の神さまです。
七柱は恵比寿・大黒天・毘沙門天・福禄寿・寿老人・布袋尊・弁財天を言います。
恵比寿だけが純粋な日本の神さまです。
大黒天はインドヒンズー教出身で仏教に取り入れられました。
毘沙門天はよく法をきいたことで多聞天とも言われ、当山本堂外陣北側に安置されております。
この神さまも、弁財天もインドヒンズー教出身です。
福禄寿と寿老人は中国・道教の神さまでした。
布袋尊も中国出身で、実在する禅僧をモデルにしている事から仏教の神さまです◇
こう見てくると、七福神はインターナショナルでボーダレスです。
国だけでなく、ヒンズー教、道教、仏教と宗教まで違います。
それを受け入れた日本の先人たちが国際協調の大らかな精神を持っていたことに驚きます
◇我が宗教尊し、他は認められないということでは争うしかなくなります。
共に生きるのは相手の信じる神仏を相手が信じていることを認める事です。
そうすることにより相手の人格、その根本である命を尊び認められるでしょう◇
神仏だけでなく、その国の、その民族の文化も認めて、自分たちと違うからと言って揶揄嘲笑しないことです◇
日常のそんな心掛けが平和な世界の礎となるし、人の集まる社会を心地よくします◇
光明院寺務所で現在発売中の御札、国や宗教の違いを超越した七福神の描かれた御札を身に着けて、未来にも続く除災招福の令和六年にしたいものです。(亮昌)