第3031回 昭和五年岡山大演習統監部集合写真を鑑賞する。
2024年1月20日土曜日の投稿です。
古写真の部屋
【前話 第3017回の続きより。】
昭和五年こと、1930年11月13日に岡山市に
天皇陛下が行幸されることになり、岡山県知事を筆頭に
みなさん正装して、天皇陛下を奉迎することになりました。
時代は流れ、令和の時代となり、この写真が誰の写真なのか、
人物の顔を見て、説明が出来る人が少なくなりつつあります。
それで、後の世の人達の為に説明文を添えておきます。
今日紹介する写真は2枚です。
昭和五年 陸軍特別大演習統監部前の正門の写真です。
この当時、岡山県の意向で、岡山市に当時あった、
岡山県女子師範学校の校舎が陸軍の特別大演習統監部と言う
演習を統監する場所になったそうです。
写真、右に、全長が3メートル程度ある大きな木の看板が
取り付けられ、左右には日の丸の国旗が立てられています。
背後に斜めに伸びる樹齢数百年と思われる立派な松の木が
写っています。
場所がどこなのかと調べてみたのですが、昭和五年の当時は、
岡山県女子師範学校は、岡山市西中山下と言う場所に
明治44年【1911年】~昭和18年【1943年】まで
あったそうです。
古い地図を調べると、岡山城の北東の現在の県立博物館から
川を渡った、鶴見橋の北側の後楽園通りの現在の
岡山市立中央中学校付近に当時あったようです。
次の写真は、
「岡山県女子師範学校に於ける特別大演習統監部及統監部員。」
と言うタイトルの写真です。
上の画面左から
前列左、広島第五師団 師団長 寺内寿一 陸軍中将
前列左から2番目 西軍司令官 井上幾太郎 陸軍大将
前列左から3番目 陸軍参謀総長 金谷範三 陸軍大将
前列左から5番目 姫路第十師団 師団長 本庄 繁 陸軍中将
この時期の陸軍の高級将校は、すべて洋式サーベルの
片手で使用するタイプを所持していたことがよくわかる
写真です。
おそらく、岡山女子師範学校の敷地内での記念写真と
推測されます。
次回は、いよいよ天皇陛下の御到着の写真です。
【次回に続く。】