第2089回 令和4年度特別展「令和の名刀・名工展」【備前長船刀剣博物館】 | 模型公園のブログ

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第2089回 令和4年度特別展「令和の名刀・名工展」

 

 

 

           2022年11月10日 木曜日の投稿です。

 

 

 

             三毛猫犬ハート

 

 

 

 

 

 

三毛猫犬ハート

 

 今日のお話は、岡山県瀬戸内市長船にある備前長船刀剣博物館で

 

行われている「令和の名刀・名工展」の御紹介です。

 

 

 

 

 

三毛猫犬!!

 

※ 予約がないと原則入館できません。

 

  事前に電話をかけて予約して訪問してください。

 

  備前長船刀剣博物館

 

  電話番号 0869‐66‐7767【代表】

 

  朝9時から16時過ぎまで、

 

  月曜日 定休日

 

 

 

 

たくさんの展示品があるのですが、ぜひ、じっくり鑑賞していただきたい

 

作品を紹介しておきます。

 

営業を兼ねた紹介で、わざと、遠くからの撮影です。

 

ぜひ、訪問して、近くから鑑賞してください。

 

 

 

三毛猫犬ハート

 

  展示品の中で、見応えのある作品の第1は、故 月山貞一先生の作品。

 

 

  

 

 

 

 刃中の動き。

 

 地鉄の模様の動き。

 

 姿、形、

 

 彫り物

 

 

 

   昭和六十二年の見事な作品です。

 

   今、展示されている作品の中では、飛び抜けて見応えのある作品で、

 

   特に、地鉄の模様については、何度見ても飽きのこない模様です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三毛猫犬ピンクハート

 

 2番目は、大野義光先生の国宝 山鳥毛【さんちょうもう】の

 

太刀を手本として造られた作品。

 

 見事な刃紋の作品です。

 

売り物だったら、買いたくなる、そんな魅力のある作品です。

 

 

 

 

 

 2階に移動すると、故 隅谷 正峰先生の弟子の赤松伸咲先生の短刀、

 

 見事な地鉄の模様で、見ていたらほしくなる作品が展示してあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三毛猫犬グリーンハート

 

 矢倉先生の 柄巻の作品、一見すると武者の図の縁頭金具や、目貫金具

 

に目が行ってしまいますが、少し解説すると、下地の白い凹凸の部分、

 

この部分を鮫皮【さめがわ】と呼びます。

 

実際は、エイの仲間の魚の表面の皮で、カチカチに硬いのです。

 

水に漬けて30分すると軟らかくなります。

 

そしてカットします。

 

 手を抜く人と、抜かない人の境目が、この表面の仕上げです。 

 

 

 

凸のぶぶんが丸くなっているのが見えますが、彼は時間をかけて

 

手にしっとりするように表面を磨いているのです。

 

 僕は、溶きたまごの汁を塗ったりして、色を出すときもあります。

 

柄糸の裏側に和紙を△にしてはめ込んで、松ヤニをつけながら

 

作業していきます。

 

 

 

 

目釘の表面も研磨して、ツヤをだしてあります。

 

 

 

 

 知らない人は、通り過ぎてしまいがちですが、時間をかけた

 

入念な作業の作品です。三毛猫犬ハート

 

 

 

 

  こういう地味な感じの刀の外装の事を拵え【こしらえ】と呼びます。

 

 その時代、その時代で、拵えもいろんな種類があって、形があります。

 

 上の写真の作品は、室町時代から桃山時代に流行した、

 

 

 ◎ 天正拵【てんしょう こしらえ】と言う様式を再現した作品です。

 

 

 

 

 

 

室町時代の金工の作品を 古金工【こきんこう】と分類していますが、

 

金具は、草花の図の室町期の古金工の作品を用いて造られています。

 

柄前は、鹿皮の染めた品と思います。

 

下緒も皮で再現してあります。

 

 

 

 

頭金具は、水牛板に柄皮を巻かけにするのが掟です。

 

下地の鮫皮は、黒漆をかけて、黒く仕上げてあります。

 

そして、両手を添える柄の部分を若干太く、そうでない中央部を

 

気持ち薄く造るのが本歌の造り方です。

 

 

 

 

小尻は、横一文字に切り、鞘の表面より、1段少々小尻を高く

 

造るのが天正拵の掟です。

 

 

 

 

 

 こういう、天正拵を見て、美を感じるようになると、愛刀家として、

 

 その域に達したと言うか、玄人好みの拵えです。

 

 最近、拵えと刀身が別々に分離されて売り買いされることが多く、

 

 白鞘だけの作品が多いですが、こういう名作を鑑賞して、こういう

 

 拵えを新調して御刀に添えると、日々の楽しみが増え、来客時にも

 

 恥ずかしい思いをせずに、コレクションをお客に見せれます。

 

 そうですね、金具は別にして、相場、約60万円用意すると、

 

 吟味された拵が造れます。三毛猫犬ハート

 

 

 

 

実を言うと、作品事に講評をつけて紹介したいのですが、それを

 

行うと、来館者が減るので、この程度の紹介で辞めます。

 

ぜひ、電話で予約して、備前長船刀剣博物館を訪問していただけたらと

 

思います。

 

 

 

三毛猫犬ルンルン

 

本日は,日本刀の入念作を鑑賞して、心が少し豊かになった気分になれました。

 

 

 

 

 

        三毛猫 じゃあ みんな また 明日ね。ハートラブラブ

 

 

【次回に続く。】【転載、コピー自由です。】