京勉会大原男ひとり編⑱〜山住神社〜

さてさて………………

【岩倉具視幽棲旧宅】を出発したココロは、奈良に帰るべく京都市営地下鉄『国際会館駅』を目指して歩いた………………

まだ少し雪が舞う岩倉川沿い

『岩倉観世音…………』

石碑は途中から埋まってしまっていて文字が見えない

しばらく歩くと……………

鳥居が見えてきたぞっ

予定にはなかったが、あまりの雰囲気の良さに引き寄せられるように立ち寄る事とした

その場所は…………………

【山住神社(やまずみじんじゃ)】

京都府京都市左京区岩倉西河原町

【平安京】は呪術による数々の防衛ラインが敷かれた魔界都市と云われる。

有名なのは鬼門・裏鬼門や四神相応といった陰陽道的な仕掛けであるが、それ以外にも仏教の法力によって鎮護を行う仕掛けがあるという。

それが『四つの岩倉』と呼ばれるポイントである

巨大な岩石を「磐座(いわくら)」と称して祭壇として使用したり、それ自体を崇拝する習慣があった。

【平安京】造営時に桓武天皇は、京都の東西南北にある「磐座」を掘り出し、その下に一切経を埋めたという

古来よりパワースポットとして利用されてきた場所に、仏教の経典を納めることで京都の町全体を守護させようという目的であったことは明らかである

左京区にある岩倉エリアは、まさに桓武天皇が経典を納めた4つの岩倉のうちの「北の岩倉」にあたる。

しかも経典を納めた巨石が残されているのである。

岩倉エリアの産土神として祀られているのが【石座神社】であるという。漢字こそ違うが、まさに「いわくら」と読ませる神社がある。

ところがその神社には、肝心の巨石がない

現在の【石座神社】から少し南へ行ったところに【山住神社】がある

この神社には【本殿】がない

あるのは巨大な岩である

つまり、ここが本来の【石座神社】なのだという

立ち入りは禁止

もちろん、大量の塩を置くのも

そもそも巨石そのものが御神体であったのだが、天禄2年(971年)に【大雲寺】創建に伴って、この御神体の鎮守社が勧請され、長徳3年(997年)に岩倉エリアの鎮守はこの新しい神社に移されたのである。

それが、現在の【石座神社】であるという。

しかし、明治時代に入るまでは巨石がある神社のほうが【石座神社】と呼ばれ、鎮守社となった神社は「八所明神」と呼ばれていたという

現在【山住神社】は、【石座神社】の御旅所としての地位にある。このふたつの神社の変歴を知ると、自然信仰から神社としての形式(社格)主義への流れが少し理解出来るような気がした

【岩倉具視(いわくらともみ)】

その岩倉エリアに岩倉具視が幽棲していたのも何かのご縁があったのか

最後にまた良い神社に参拝出来た

京都市営地下鉄【国際会館駅】に到着ーーーーーっ

『駅メモ』ココロが唯一やっているスマホゲームだ

皆様も旅のお供に是非

『国際会館駅』にはあったのは……………

【大原女の像】

『京勉会大原男ひとり編⑤〜大原の里〜』

『大原女』についての詳細は、こちらのココロ過去ブログをご参照下さいませ

この『国際会館駅』の【大原女の像】は、無形文化財の京人形師で13性面庄岡本庄三氏の手による、ふくよかなブロンズ像。

2010年の地下鉄の延伸に伴い『北山駅』から大原への最寄り駅にあたる【国際会館駅】に移設されたという

いやあ、長い一日となったが、内容の濃い一日になった。

京都　大原　三千院

恋に疲れたが男がひとり

『京勉会大原男ひとり編』シリーズ……………

無事に…………………

終劇。