スタジオライフの舞台『大いなる遺産』が上演中です。
大雑把な感想とあらすじを書かせて下さい。
沢山の間違いとネタバレ、激しい私見をお許し下さい。
・(主演) 笠原浩夫さん
関戸博一さん(Sチーム)
松本慎也さん(Bチーム)
・(原作) チャールズ・ディケンズ氏
・(脚本) ジョー・クリフォード氏
・(翻訳) 阿部のぞみさん
・(上演台本・演出) 倉田 淳さん
・(会場) 新宿シアターサンモール
・(上演期間) 2014年12月18日~2015年1月12日
・(チケット料金) 5700円
(ストーリー)
1860年頃のイギリスの物語です。
幼い頃に両親を亡くした少年、ピップ(関戸博一さんと、松本慎也さんのダブルキャストです)は、姉夫婦に育てられていました。
鍛冶屋を営む義兄のジョー(仲原裕之さんと、奥田 努さんのダブルキャストです)は、ピップに惜しみない愛情を注ぎます。
しかし、ピップの実姉であるミセス・ジョー(緒方和也さんと、及川 健さんのダブルキャストです)は、ことあるごとにピップに辛くあたり、体罰も加えていました。
(←関戸ピップ+仲原ジョー+緒方姉です。
松本ピップ+奥田ジョー+及川姉です)
そんなある日、幼いピップは、両親と兄姉の眠る墓地で、脱獄犯のマグウィッチ(船戸慎士さんと、石飛幸治さんのダブルキャストです)に捕まります。
(←関戸ピップ+船戸マグウィッチです。
松本ピップ+石飛マグウィッチです)
マグウィッチ「お前、食い物って何だか知ってるか?
やすりって何だか知ってるか?
明日、それを持って来い!
もし誰かに喋ったら、お前の内臓を引きずり出してやるからな!!」
マグウィッチは、ぼろぼろに疲れ果て、両足は、やっと歩けるくらいの幅の鎖で拘束されています。
ピップは怯えながらも、翌日、自分の夕食のパンをマグウィッチに差し出しました。
パンをひったくり、餓えた獣のように貪り食べるマグウィッチ。
ピップ「…食べ物を喜んでもらえて良かったです」
マグウィッチは、生まれて初めてかけられた、人間らしい優しい言葉に驚きます。
マグウィッチ「…ありがとうよ。
ありがとう、小僧…」
やがて、この出会いが、ピップの人生を大きく変えていきました…。
・ウルトラ私見ですみませんが、ピップの姉のミセス・ジョーについて書かせて下さい。
おそらくミセス・ジョーは、子供の頃から次々ときょうだいを亡くし、二十歳前後で両親も喪ったのだと思います。
生まれたときから不幸続きの彼女は、貧しさの中で、たった一人生き残ったピップを育ててきました。
そんな彼女は、優しいジョーに深く愛されながらも、どうしていいのかわかりません。
そして彼女は、夫を罵り弟に辛くあたり、まだ30代の若さで、犯罪に巻き込まれて殺されてしまいます。
原作のミセス・ジョーは、ピップの目線でコミカルに描かれていましたが、とても可哀想な女性だと思いました。
しかし、今回の舞台版は、ミセス・ジョーにとても優しかったです。
ミセスは、原作では不美人の設定でしたが、舞台では美人メイクで、及川さんも緒方さんも、凄く可愛い女性になっていました。
ミセスの暴言と暴力は変わりませんが、彼女を見つめる夫のジョーが、本当に彼女を愛しているのが伝わってきました。
少年になり、ジョーの鍛冶屋に弟子入りしたピップは、半日の休みが欲しいとお願いします。
それを聞いて、怒り狂うミセス・ジョー。
ジョーは、妻に反論します。
ジョー「1日くらい、いいじゃないか」
その言葉に、ミセスはさらに逆上します。
ミセス「自分の亭主に、こんなこと言われるなんて!
あんた(ピップ)を手塩にかけて育ててやったっていうのに!!」
ピップに襲いかかる妻を、 ジョーは後ろから抱き上げて止めています。
ミセス「もう、耐えられない!!」
床にうずくまり、夫の腕の中で号泣するミセス・ジョー。
ジョーは、そんな彼女を抱きしめて、優しく慰めていました。
(←奥田ジョーと及川ミセスです。
仲原ジョーと緒方ミセスです)
下衆な言葉ですみませんが、この場面を観たとき、ミセスは、寝室では荒れていないことが伝わってきました。
夫妻の間には、男女の愛情が確かに感じられました。
物語のラストで、妻を亡くしたジョーは、優しい女性と再婚します。
彼は新しい奥さんを一生大切に愛するはずですが、ミセス・ジョーのことも、本気で惚れていたのだと思います。
物語が終わり、カーテンコールのとき、舞台の左側で奥田ジョーは、及川ミセスの腰を抱いて、仲良く笑い合っていました。
及川ミセスは、夫に対してツンデレでしたが、今も愛されていることを、ちゃんと分かっているようでした。
新しい奥さんとも仲良しな夫妻は、とても微笑ましかったです。
原作の中で、悲しい一生を終えたミセス・ジョーの魂が、ようやく報われたように思えて、とても嬉しかったです。
以上です。
山本芳樹さんのミス・ハヴィシャムの美しさや、裏役での仲原さんのベントリー・ドラムルが色悪だったことも印象的でした。
千秋楽になりましたら、ネタバレを書かせて下さい。
読んで下さって、本当にありがとうございました。
