ミュージカル座の舞台、『野の花』のあらすじと感想です。
星組について書かせて下さい。
沢山の間違いとネタバレ、激しい私見をお許し下さい。
台詞と順序は不正確です。
ご容赦下さい。
前回の続きです。
(ナチス政権下のドイツの物語です)
主人公のリーザ(今井 端さん)の父のオットー(森田浩平さん)は、心臓発作で倒れ、危険な状態が続いていました。
そのとき、リーザの夫となったカール(上野聖太さん)が帰宅しました。
泣きながらカールの腕に飛び込むリーザ。
彼は動揺する妻を抱きしめます。
ふいにリーザは、親友のルイーゼ(島田 彩さん)の父、アルベルト(尾花宏行さん)のことを思い出しました。
リーザ「この街で一番のお医者様は、ルイーゼのお父様よ!」
ルイーゼは、カールに車を運転してもらい、真夜中にルイーゼたちの隠れ家を訪ねます。
そのとき、ユダヤ人である彼らは、電気も無く、ローソクの灯りで暮らしていました。
リーザから事情を聞いたアルベルトは、何の迷いもなく、オットーの治療に向かいます。
優秀な医師である彼の処置により、オットーは一命をとりとめました。
泣きながら、アルベルトに感謝するリーザ。
ルイーゼ「人間として当たり前のことをしただけだわ」
リーザ「…父が、あんなことをしたのに!」
アルベルト「彼のせいではありませんよ」
アルベルトの友人だった父が、ナチスに迎合したことを、泣いて詫びるリーザ。
そんなリーザを、ルイーゼたちは優しく慰めます。
しかし、ナチスの軍人であるカールは、その様子を理解できないもののように、困惑しながら見つめていました…。
場面は変わります。
1938年11月7日、パリのドイツ大使館で、テロ事件が起きました。
一人のポーランド系のユダヤ人青年が、ナチスに抗議し、大使館員を銃撃したのです。
このテロへの報復行為が、11月9日の夜にドイツ全土で行われることになりました。
国内の各地で、大規模な暴動が起こり、ナチス党員と突撃隊が、ユダヤ人の居住する住宅地域や商店、シナゴーグ(ユダヤ教会)などを破壊し放火しました。
そして、これを機に、ユダヤ人に対する組織的な迫害政策が、さらに本格化していきます。
その直前に、リーザはカールから、今夜、暴動が起きることを知らされました。
カール「ゲッペルス閣下は、今度の作戦を『水晶の夜(クリスタル・ナハト)』と呼んでいるそうだ。
これで、ユダヤ人のいないドイツが生まれる!
ドイツは生まれ変わるぞ!!」
(←『水晶の夜』は、破壊された建物のガラスが、月明かりに照らされて、水晶のようにきらめいていたことから、名付けられたそうです)
驚愕したリーザは家を飛び出し、ルイーゼたちの隠れ家に向かって走ります。
そして、リーザはルイーゼに、今すぐ避難するようにと訴えました。
しかしそのとき、街から激しい炎が上がります。
リーザ「火事だわ!
突撃隊が火を着けたのよ!」
家に居ない父を心配するルイーゼ。
リーザは、ルイーゼと彼女の夫のモーリス(Adamさん)に、森に逃げるように頼み、アルベルトを探しに街に向かいます。
しかし、しばらくして森に現れたリーザは、ショックで表情を無くしていました。
リーザ「…私が行ったとき、もうシナゴーグは燃え落ちてた…」
その言葉に泣き崩れるルイーゼ。
リーザ「なんて酷いことをするんでしょう!!
人間の心が失われた夜だわ!!」
そのとき、炎を見つめていたモーリスは、ルイーゼと共に亡命することを決意しました。
場面は変わります。
カール「ドイツ軍がポーランドに侵攻した!
ついに戦争が始まったんだ!!」
1939年9月1日、第二次世界対戦が勃発しました。
そして、予備隊として外国にいる、リーザの兄のハンス(内藤大希さん)からは、家族の元に高揚した文面の手紙が送られてきました。
『僕たちは、世界で一番正しいことをしているのだという誇りが、胸を貫いています』
その後、久しぶりにハンスが家に帰って来ました。
再会を喜び合う家族たち。
ハンス「それが急に、ソ連に派遣されることが決まりました。
今までは、退屈な任務だったけれど」
理想に燃える息子の笑顔を、母のパウラ(荻野恵理さん)は、心配そうに見つめていました。
そのときカールとリーザは、自分たちに子供ができたことを告げました。
父も母も兄も、大喜びで二人を祝福します。
カール「僕はナチスの党員として、子供が無いことに、ずっと後ろめたさを感じていたんですよ。
僕たちのような、北欧系ゲルマン民族が子供を持たなくては!」
出産を国に対する義務のように語るカールですが、それでも彼は、自分が父親になる喜びに溢れています。
前途を祝して、皆はビールで乾杯します。
しかし、酔って『ユダヤ人をマダガスカル島に送るか、もしくは絶滅させるか』と笑い合う、カールとハンスの表情は、偽悪的に歪んでいます。
本来、快活な性格のカールと、優しくて繊細なハンスは、相当な無理をして、必死にナチスの残酷さに、自分を適応させていたのかもしれません。
そして、そんな二人の自己欺瞞が、恐ろしい結果となって自分自身に返ってくる日は、もうすぐでした…。
まだ続きます。
読んで下さって本当にありがとうございます。