・「タクミくんシリーズ Drama」が再放送します。
・BSフジにて、毎週水曜日の24時~24時30分です。
第1話は、2月11(水)日です。
・(原作) ごとうしのぶさん
・(監督・編集) 横井健司さん
・(脚本) 金杉弘子さん
・(制作) ビデオプランニング
ドラマの感想を書かせ下さい。
たくさんの間違いとネタバレ、激しい私見をお許し下さい。
(ストーリー)
人里離れた山の中腹に立つ、伝統のある全寮制男子校、祠堂(しどう)学院には、様々な事情を抱えた生徒が暮らしています。
1年生の真行寺兼満(しんぎょうじかねみつ、相原一心さん)は、両親の離婚が原因で、祠堂に入学しました。
(←真行寺(黒髪)と三洲は、写真の右上です)
全寮制の祠堂なら、どちらと住むことになっても、さほど重要ではないからです。
(←今、真行寺の親権は、母が持ち、父は、学費を出しています)
ある夜、真行寺は、 寮の公衆電話で母と話していました。
(←辺鄙な場所にある祠堂学院は、スマホの電波が届きません)
母は、真行寺に欲しいものはないかと尋ねました。
真行寺「欲しいもの…?
あ、いや。
母さんに頼んだところで、どうせ手に入らないって。
…うん、おやすみなさい」
真行寺は、優しく電話を切りました。
中学生の頃、真行寺の一番欲しいものは、両親に仲直りをしてもらうことでした。
ですが、高校生になった真行寺の一番の願いは、片思いの相手である、三洲新(みすあらた、山下永玖さん)の心です。
それは、両親に与えられるものではありません。
真行寺は、高嶺の花である生徒会長の三洲を、子犬のように一途に追いかけています。
そして、主人公の葉山託生(たくみ、塩崎太智さん)は、人間接触恐怖症を抱えていました。
(←ギイと託生は、写真の左側です)
託生は、どんなに信頼している友人でも、身体に触れられるとパニック状態になります。
それは、託生の兄との関係が原因でした。
託生は、小学生の頃から、兄に性的虐待を受けていたのです。
しかし、幼い託生は、まだ善悪が分からず、それでも兄を慕っていました。
やがて二人の関係は、両親に知られます。
そのとき、兄は託生を裏切り、自分は誘惑された被害者だと主張しました。
そして兄を溺愛し、託生に関心の薄かった両親は、兄の嘘を信じてしまいます。
その後、高校生になった兄は問題を起こし、入院していた精神科の病院で亡くなりました。
(←兄には、心臓に持病がありました)
残された託生は、兄の死に傷つき、両親を憎むことも出来ず、祠堂に入学することで家を出ます。
そこで託生は、自分を本当に愛してくれるギイ(本名・崎 義一、加藤大悟さん)に出会いました。
ギイは、世界的な大企業の御曹司で、優秀で凄い美男子ですが、気さくで人望のあるスーパーマンです。
(←ギイと託生は2年生です。
加藤さんのギイは、大人びていても、若々しくて未熟で、一生懸命な青年でした)
託生の親友は、片倉利久(としひさ、明石 陸さん)です。
1年生のとき、寮で同室だった利久は、2年生になってからも、部屋もクラスも別れた託生を心配していました。
優しく明るい利久は、託生と親しく話しながら、放課後に緑豊かな道を歩きます。
しかし、二人の距離は、決して1メートル以上は近づきません。
一年間、託生と同室だった利久は、接触嫌悪症に慣れていて、それが普通になっています。
しかし、こんなに仲の良い友人にも近づけない、託生の心の傷の深さが悲しかったです。
一方、厳格な風紀委員の赤池章三(柊太朗さん)は、状況を正しく把握したうえで、託生と距離を取っています。
(←赤池は、写真の右下の右側です。
隣が柴田先輩です)
その様子は、赤池が気難しいから、託生が近づきにくいように見えました。
それは、赤池の正しさと優しさに思えます。
赤池は、1年生の頃から、自分がギイの相棒だと自負していました。
しかし彼は、ギイの託生への深い愛情に、疎外感を感じます。
(←赤池は、異性愛者で、同性は恋愛対象になりませんが、寂しさは分かります)
そんな赤池に、3年生の風紀委員長、柴田先輩(宮本龍之介さん)は恋をしていました。
(←柴田先輩は、穏やかで優しくて、貴い人を守りたい、と周りに思わせる人柄です)
赤池は、親しみを感じている、柴田先輩からの好意に戸惑いました。
しかし、ギイと託生の関係を見守るうちに、赤池は成長します。
自分は、ギイにとって二番目の存在で、自分と柴田先輩も、互いにそうなのだと。
赤池「二番目も悪くないですよ。
フランクでいられる、いい位置だと思います」
美しい夜の中庭で、柴田先輩は、今まで通り、穏やかな関係でいることを受け入れました。
そして託生は、自信過剰の美男子、野崎先輩(松原康太郎さん)から、何度も交際を迫られていました。
託生は拒否しますが、野崎先輩は諦めません、
ついにギイは、野崎先輩と賭けをします。
校内の持久走で、ギイが勝ったら、 託生から手を引くと。
持久走の日、託生はギイを心配し、赤池に本当の気持ちを話します。
託生「僕は、万が一、野崎にやられようと何されても、本当は平気なんだ」
赤池「おい、葉山、正気か?」
託生「でも僕がそうなって、ギイが悲しむなら、僕は、そうなりたくない。
僕は、ギイを悲しませたくない」
その言葉に赤池は驚きました。
そして、託生の抱える傷の深さと、二人の想いを理解します。
赤池「ギイは、宝物みたいに葉山のこと大事にしてるんだぞ。
だから、誰にやられてもいいなんて言うな」
託生は、静かにうなずきます。
このとき、自分を卑下していた託生は、変わりました。
しかし託生は、どうしてもギイに、兄との近親姦(性虐待)の過去を話すことが出来ません。
やがて、兄の命日の6月15日が近づいて来ます。
託生は、雨の中、ギイに真実を話す恐怖と、兄を亡くした苦しみが重なって、パニック状態になりました…。
(ウルトラ私見です)
「タクミくんシリーズ」が、最初に発表されたのは、1980年代です。
この頃、家族間の性虐待とトラウマをテーマにした作品が、読みやすい文体と優しい世界観で、広く受け入れられたことが素晴らしいと思います。
当時は、現在のようにトラウマに対する知識は、世の中に共有されていませんでした。
ごとうしのぶ先生の「タクミくんシリーズ」と、作品が掲載されていた「JUNE」は、大勢の人を救ったと思います。
私は、15年ほど前に公開された、タクミくんシリーズの映画、「虹色の硝子」「美貌のディティル」「pure」「あの晴れた青空」に夢中でした。
久しぶりに懐かしい世界に帰れて、本当に嬉しかったです。
やっぱり私は、横井監督の映像が大好きです。
あと1回、高林 泉と吉沢と、山下の恋について書かせて下さい。
読んで下さって、本当にありがとうございます。



