「ミュージアム・シティしおがま」を歩く ―上― 《by マッツアン》 | いっきゅう会がゆく~宮城マスター検定1級合格者のブログ~

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  難関ご当地検定として知られる宮城マスター検定1級の合格者で作る「いっきゅう会」のメンバーが、宮城の魅力をお伝えします!

 マッツアンです。トリビアで紹介した塩竈市の美術館、博物館を歩いてみました。あくまで個人的なルート・見解ですのでご了承願います。

 スタートはJR東日本仙石線の東塩釜駅です。

【東塩釜駅前のマグロ看板】

駅前にはマグロの部位を記した看板があります。「三陸塩竈ひがしもの」として有名なメバチマグロが水揚げされる塩竈市魚市場を目指します。徒歩でおよそ10分、市場内に「おさかなミュージアムSeri-miru(セリ・ミル)」(無料)があります。

【塩竈魚市場】

 【Seri-miru

オープンは朝7時。魚市場2階の見学ルートにあることから、タイミングが良ければセリの様子を見る事ができます。しっかりセリを見たい場合は事前にセリの開催日をホームページ等で確認してから訪問しましょう。

 

【バーチャル寿司屋】

【水揚げされる魚の模型】

【塩釜港】

ミュージアムにはバーチャル寿司屋、魚市場に水揚げされる魚たちの模型、沿岸漁業の様子、地元の加工会社の製品などを紹介するコーナーがあり、家族で楽しめる施設となっています。見学コースにはオープンデッキがあり、塩釜港全体が見渡せ、海上保安庁の巡視船や松島や浦戸諸島に向かう船を見る事ができます。

 市場には直売所兼食堂の「海の駅」があり午前9時から営業しています。直売所では新鮮なマグロの脳天や中落ち、魚の加工品、缶詰などが売られています。これをお目当ての来る人もいるようで、保冷パックやクーラーボックスが必須アイテムのようです。併設されている食堂も見逃せません。

【本日のまぐろ丼】

千円から千五百円ぐらいの海鮮を中心としたメニューですが、仙台市内では倍ぐらいの値段で提供されるような内容です。数量限定の舟盛り定食が残っていたらぜひ食べてみましょう。

帰り道は石巻市出身の岩渕欣治さんの魚の版画が埋め込まれた歩道をたどって市内循環バス「しおナビバス」の「新浜町一丁目」のバス停へ向かい、そこから市内内陸部を目指します。

 【歩道に展示されている岩渕欣治さんの版画】

一時間に1本ぐらいの時間で運行しているので、待ち時間に余裕がある場合は「籬が島」(まがきがしま)に寄ってみてはいかがでしょう。古今和歌集や続後撰集などの和歌に登場する歌枕として有名な島です。鹽竈神社の末社として「曲木神社」が鎮座しています。島には朱塗りの橋で渡ることができますが、土日以外は橋の門が閉まっている場合もありますのでご注意下さい。

 【籬が島】

新浜一丁目のバス停から、どこまで行っても料金が同じ「しおナビバス」でJR東日本東北本線の「塩釜駅」へ。

 【しおナビバス】

 駅のすぐそばにある公共施設「ふれあいエスプ塩竈」に向かいます。

 【長井勝一漫画美術館のあるふれあいエスプ塩竈】

館内には「長井勝一漫画美術館」(無料)があります。長井勝一は塩竈市出身、漫画月刊誌「ガロ」の編集長です。ガロは1964年(昭和39)創刊、創刊に関わった白土三平のほか、つげ義春、水木しげる、永島慎二、矢口高雄などの作品が掲載されました。投稿作品を掲載することが多く新人の登竜門としての役割を担いました。館内には関わった漫画家の原稿や色紙、単行本などがあり、多くの作品を見ることができます。ただ、館内の撮影はできませんのでご注意下さい。

 ふれあいエスプ塩竈から東北本線の陸橋を渡り、西側に向かいます。急な坂を15分ほど登ると住宅地の中に赤茶色のキューブ状の建物が現れます。「菅野美術館」(有料)です。

 【菅野美術館】

ほぼ窓がなく日光の当たり方によって黒や赤などに変化しますが、建物内部は白で統一され外壁との対比が面白く、建物自体が芸術作品のような美術館です。中にはロダンやブールデルといった作家の彫刻が展示されています。展示点数は少ないですが作品の周りを自由に歩くことができ、色々な角度で見る事ができますので、お気に入りの作家の作品をじっくりと見たい方には最適な美術館です。

 来た道を下って鹽竈神社方面に向かいます。続きは「ミュージアム・シティしおがま」を歩く―中―をご覧下さい。