ヨーロッパの民族には大きく分けて、3種類ある。
イギリス・フランス・ドイツ・ノルウエー等のゲルマン民族
ロシア・ポーランド等のスラブ民族
イタリア・スペイン・ギリシャ等のラテン民族
 
民族や国というものを知る上で好都合と思えるので
国がクッツイタリ離れたり、それとともに国名が頻繁に変わるスラブ民族を、ここでは見ていく。
 
ヨーロッパに大勢力を持つスラブは
東スラブ人(ロシア人、ウクライナ人 、ベラルーシ人)
西スラブ人(ポーランド人 、チェック人、スロバキア人)
南スラブ人(スロヴェニア人、クロアチア人、セルビア人、ブルガリア人、モンテネグロ人、マケドニア人)に分類される。
 
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スラブの国々は、ほとんどがモザイクのように小さくて複雑である。
 
また、この地域に民族の離れ小島のように、アジア人種の国ハンガリーと、古代のダキア人と植民したローマ人の混血だとされているルーマニアがある。(ルーマニアの成立には異論もある。)
なお、ブルガリア人も、フン族の末裔のブルガル族と南スラブ人の混血とされている。(この国々は次回に紹介する。)
 
まず、西スラブ人(ポーランド人 、チェック人、スロバキア人)のチェコとスロバキアから見ていく。
 
 
 チェコとスロバキアはもともとは9世紀に統一されたが、それ以後1千年の間、別々の国として歴史を刻んできた。
 同じ西スラブ民族の国だがチェコ人はスロバキア人に対して文化などあらゆる分野で優越意識を持っている。
 それは、1千年の間、チェコ人が、ドイツ・オーストリアなどと関係を深め西欧並みに発展してきたのに対して、スロバキア人は、ハンガリーとともに農村社会の中に埋もれ、東欧社会並みの発展となったからである。
 第1次大戦後、両国は結びつきチェコスロバキアとなったが、あらゆる意味で違いが出てしっくりとせず、70数年後に再び別れることとなった。
 
ところで、「スラブ人の国」という意味の国はこのスロバキアの他にはスロベニア、セルビア、ユーゴスラビア(南スラブ人の国の意味)などがある。
 
スラブの血がそうさせたのか、ソ連時代などスラブの時代と言われる時代には東欧圏諸国を結成し団結するのだが、スロバキア人と違いこの時のチェコ人は複雑だったようである。