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私の球詩

球詩1 【僕の野球】
《中学時代1》


入学式が終わり体験入部が始まった。

もちろん野球部へ。一週間の体験入部期間は全て野球部に行った。


野球部には新1年生の姿がちらほらしていた。


(あれは!?穴吹小の都築、山野、劉。池ヶ谷小の藤見)


小学校ではちと名の知れたヤツ等だ。トーゼン打たれ済。


僕の春海小学校からは野球部の先輩は居らず、孤独感に浸った・・。


心細くなったところを劉がポンと肩を叩いた。


「お前野球部入んのか?じゃあ最強バッテリー組もうぜ!」


「ああ。けど村岡がいるじゃん?」

(よく言うよ・・。お前達に乾布無く俺を打ったくせに!
しかも村岡は名門中学蹴ってウチに入学してたし・・〈入学式居たもん!〉)


「村岡ならシニアに入ったから野球部には入らないよ。陸上ってたな!」


村岡正臣。穴吹小のエース。小学生ながら120キロ近く投げ、体も小6で168センチ70キロあった。

「そうなんだ。じゃあ色々変化球教えてよ!」





「お前遅いじゃん!ピッチャーなんか無理だよ!」


口を開いたのは都築だった。


都築良平。小柄ながらパワーがあり足も早く肩も強い。口は悪いが憎めないヤツだ。


「うう・・。そうだね。」

冗談のつもりで言ったらしいが、僕は冗談を真に受けるタイプだ。


「俺ピッチャーなんか嫌だかんね~。」


藤見があくびしながら言った。


藤見隆一。池ヶ谷小の投手兼三塁手。のらりくらりな投球とシュア打撃が持ち味なマイペースな男。


(誰もお前がピッチャーやれとは言ってね~!!〈一同〉)


「おーい!1年!!練習始めるから集まれ!!」


「はっ、はーい!!」





小学生時代は部員を借りたり女の子を野球部入れたりと散々だった・・。


けど・・僕の野球人生は中学で変わった。


スキルも、体も、そして心までも・・。


続く
※この話に出てくる人物名や学校名は全て仮名です。

私の球詩

球詩1 【僕の野球】
《小学生時代2》



野球部は弱いクセにコーチが3人もいる。
国定さん、秋川さん、前岡さんと指導力は他校には負けないくらいだ。

監督は笠間さん。普段は保険のセールスマンで土日にはピチピチのユニフォームでノックバットを振り回し、110キロ近いストレートをコントロール良く投げる。

化け物だ・・。57だぞ。でも炭酸は飲む、人の3倍は食べる。タバコは1日3箱。不摂生過ぎ・・。



1年が経ち、僕は野球に夢中になっていた。
パワプロ、パワーリーグなんて毎日やったっけ?
下敷きはヴェルディーのカズから巨人の齋藤雅樹になっていた。



結局、僕は小学6年間で10回しか勝てなかった。
負けた数は50くらい。


まもなくして笠間監督は亡くなった。僕が卒業すると同時に・・。



そして春海小学校の野球部は人数不足のため廃部となった・・。


意外にも人数不足で廃部になったのはサッカー部が先だった。全校生徒72人では予測出来た事だった。



中学は両親が勧めてくれた有名私立中学か名門野球部がある公立の中学か。



やっぱり野球部がある公立中学に進んだ。


僕は新たな仲間と新たな環境に心踊らせながら、高揚西中学野球部に入部する。





しかし、そこで僕は初めて挫折を味あう。


続く
※この話に出てくる人物、校名は全て仮名です。

私の球詩

初めまして。私は大学3年生の元高校球児です。
これから私、私の友人、親類の野球体験談を綴ろうと思います。
お急ぎでなければ聞いていってください。


球詩1 【僕の野球】
《小学生時代1》

「なぁ?お前の弟。今年小学生なるんだろ!?野球部に入る様に言ってよ!」

「知らない。あのこサッカーに夢中だし・・」

これは僕の姉と姉の友人で野球部の沢野さんの会話だ。
僕が小学1年生の時、世の中は空前のJリーグブームだった。
大好物はJリーグカレーとJリーグチップスとJリーグアイス。

シールやカードが手に入るから・・。

僕は他人に流されやすい。Jリーグやミニ四駆もみんながハマってたから。

自分の意志で始めたんじゃない・・。

「ひろ君は何部に入る?」
今も親友の祐輔が言った。
「サッカー部・・みんなサッカー部でしょ?祐輔もサッカー部入るんでしょ?」
「当たり前じゃん!岡野やカズみたいにサッカーするんだ!」

当時、ヴェルディーやアントラーズが大人気だった。
「じゃあ!連絡帳書いてねぇ!あとお便り配るわよ」
担任の峰尾先生だ。娘も小学生で僕と同い年。優しいけど怒ると怖い女の先生。
「野球部、人が少なくて来年には廃部になるらしいの。お便り来てるからお母さんと見てね。野球楽しいよ!」

野球部廃部危機のプリントをもらった。

(野球なんかダサい・・)
当時、僕はそう思ってた。
家に帰ると早速サッカー部の見学に行った。
うちの小学校は街の中心にあるくせに全校生徒は150人程度・・。現在は統廃合されている。

サッカー部は40人。

それに比べて野球部は13人・・。





僕は野球部に入部した。

理由?潰れたら可哀相だから・・。

今日から野球との長いお付き合いが始まる。


続く
※この話に出てくる全て人物は仮名です。