昨日(12月10日)は、8週間振りの受診日。


『複視は改善しました。ステロイドを15㎎/日から12.5㎎/日に減らしたいと思います。症状を見ながら段階的に7.5㎎/日まで減らして行きます。』と、主治医から伝えられたのが今年の6月。


ステロイド減量の目的は2つ、1つ目がどれ位の服用量で症状を維持出来るか探ること、2つ目が筋萎縮の原因がステロイドミオパチー(ステロイドの副作用)であるか否かの鑑別をすること。


主治医によると私の場合、ステロイドミオパチーによる筋萎縮であれば重症レベルとのことですが、


ステロイド服用開始の1年前から体幹、臀部、太腿の裏側などの筋萎縮を自覚していたため、ステロイドミオパチーだけが原因ではないと考えています。(たぶん)


主治医からも、筋萎縮の原因としてはステロイドミオパチーの他、MG、他の神経疾患、脳脊髄液減少症、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなど、様々な可能性が考えられると伝えられていますが、


現実の問題として、このペースで筋力低下・脱力が進めば、ステロイドミオパチーの鑑別終了前に歩行不能に近い状態になるのでと考えています。


実際はステロイド増量、入院治療などで症状改善を図ると思います。不安が無いと言えば嘘になりますが・・・


究極の問題として、いつになったら筋萎縮の原因が特定出来るか、それこそ全く想像すら出来ません。


幸い私の場合、進行が極めてゆっくりなため時間はあると言い聞かせ、自戒の念を込めてブログタイトル通り、あせらず・のんびり行きたいと思います。




当初、体幹、下肢の筋萎縮が気になっていましたが、上肢についても、6月の眼科受診時に視能訓練士さんに指摘された時から意識するようになりました。


今では腕、手の甲の骨が浮き出てゴツゴツして、左手の母指球筋が少し萎縮して、人差し指と親指の間の筋肉も無くペラペラです。(右手の母指球筋には萎縮がありません。)


余談ですが、筋萎縮、リハビリについて主治医に報告・相談しても、なぜだか避けられます。(仕事上の負荷だけで十分リハビリになっており、仮にリハビリをした場合、私の性格からしてやり過ぎるからとの理由で止められています。)


ほとんど会話が成立しないため、ブログ記事にも登場したこともありません。


そんなこんなで、主治医も左手の母指球筋萎縮を認識していますが、勝手に自分の中で、母指CM関節症の影響ということにしています。





肝心の受診結果を申し上げれば、複視は過去最高レベルに悪化し、体症状の悪化傾向を脱していないないため、ステロイドは現状維持となりました。


MGの入院治療が更に近くなりましたが、白内障手術とその後の緑内障手術との日程調整が心配といえば心配なこと。


異なる病院で治療を受けているためやむを得ないこと、つまらない心配ですが・・・


では、いつもの受診記録を記します。ご興味のある方はご覧ください。




前回受診日からの症状変化など、主治医に伝える内容の事前整理。(いつもの作業)


症状を総括すれば・・・


上肢の脱力は、ペットボトルが何とか開けられるレベルでさほどではないが、複視と体幹・下肢の脱力はさらに悪化し、生活には難儀していた。


このまま脱力・筋力低下が続けば、そう遠くない時期に歩けなくなるのでは、と危惧している。


歩く際、以前より更に足が上がらず、足を前に出すのも辛い。急に止まったり、方向転換が出来ないのは相変わらず。


家では常に摺り足で、足をあちこちにぶつけるため傷が絶えない。更に悪いことに免疫抑制剤の影響で血が止まりにくいため、傷に気づかないと廊下、シーツなどを血痕だらけにしてしまい家内には面倒をかけている。


外では、体を左右に揺すりながらフラフラ、ヨロヨロ、膝折れカックンしながらと、周りを気にする余裕もなく、必死の形相で歩いている。


歩く姿が目立つためか、周りの方々に避けていただけるのが有り難い。


夕方以後、耳鳴りの音量が大きくなる。そのため人の声などが聞き辛い。


味覚障害は、3ヵ月ほど前から調子が良い。塩味、甘味、酸味、苦味、旨味の5味全てを感じる日が多く、一番麻痺しがちな塩味は最低でも薄っすら認識出来る。


背骨には常に鈍痛があり、仙腸関節の痛みは強まっている。歩いている時、寝返りを打つ時など、突然、仙腸関節あたりにズキンと痛みが走るため、体勢移動には慎重になりがち。


前頭葉が締め付けれる感覚、頭痛は変わらず。立位での軽い目眩は治まった様子。


血圧は、冬の恒例行事で上が140〜130 、下が95〜85と、上下とも10ほど上昇。ギリギリのラインで踏ん張っている。


一昨年来の便秘は継続中。


緑内障主治医から以下(①②③)の言付けを預かっており、眼科と脳神経内科に伝えなければ・・・


①緑内障のレーザー治療(SLT)の効果が芳しくないため、白内障が悪化したこともあり、来年、眼圧低下効果も見込める白内障手術を緑内障手術に先行して行うこと。

②白内障手術で眼圧低下しなければ、時期を見て緑内障手術を行う計画にあること。

③白内障手術は、MG治療中の病院で受けても構わないとの緑内障主治医の意見であること。





9時30分に病院へ入る。


眼科の受付に行くと、今回も採血の指示。


前回受診時に、主治医から今回は血液検査が無いと聞かされていたため、すっかり安心してたらふく朝食を取ってしまった。


臨床研究用か通常用かは知らないが、採血室へ向かうこととする。


眼科のロビーは、今までにないほど混み合っている。
 

前回、前々回のような遅れる理由が書かれた張り紙は無い。1時間半ほど待って検査室に。


まず、眼圧、視力、プリズムレンズの検査。


眼圧(ノンコン)は右眼14、左眼15。残念ながら、レーザー治療を受けた左眼の方が高い。


左右の矯正視力は、目標値の1.0を確保。


プリズムレンズの検査では、5メートル先の視力検査表(C文字のようなランドルト環の並んだ表)を見た状態での眼位のズレ幅が小さいため、プリズムレンズでの測定は省略。


⬆️必死に外眼筋を緊張させてズレを補正した成果。


手元の距離では、視能訓練士さんが掛ける眼鏡の中心に貼られたシールを凝視するも、既に外眼筋が疲れ果てて上下左右のズレを全く補正出来ない。


視能訓練士さんが『あれ?』と首を傾げながら何度もプリズムレンズを交換。


聞けば、上下で14プリズ厶(1m先で14cmの上下のズレ)とのこと。


5メートル先では、2019年12月のステロイドパルス前に14プリズム(最高値)を記録したものの、手元距離では初めて。最長不倒距離を更新。


複視の悪化が確認出来たため、左右のズレ確認は省略。


次はヘスチャート検査・・・


プリズムレンズでの複視量の測定は、どちらかといえばズレがあるか否かの確認が目的。


ヘスチャート検査で、片眼に6つある外眼筋のどれに、どれ位麻痺が生じているか定量的に測定している。もうかれこれ30回ほどこの検査を受けている。


ダブルセロがネイティブであるが故のMG症状把握のための大切なバロメーターであり、大学病院にとっては臨床研究用の大切な記録。(たぶん)

⬆️画像はリッツメディカルさんのホームページからお借りしました。)


検査の方法は、暗室に入り、私が片方が緑色、もう片方が赤色の眼鏡を掛け(片眼ずつ行うため、その都度左右を入れ替える)、


視能訓練士さんが、正方形を描くように赤色レーザーポインターをチャートに沿って移動させ、都度、私が緑色のレーザーポインターを重ねる作業を行うもの。


正常であれば、四隅を結べば正方形となるのだが、外眼筋に麻痺が生じていれば歪な形になる。


その形を見れば、どの外眼筋がどれ位麻痺しているかがわかるというもの。(仕組みにつきましては、語彙力不足で噛み砕いて説明出来ないため、申し訳ありませんが眼科、メーカーなどのホームページでご確認ください。)


今回は、両眼とも回旋斜視があり、左眼には下斜視があるのがはっきり判る。


検査表には、両眼とも歪でカクカクとした四角形が斜めに傾き、更に左眼は上部が潰れているチャートが記録されといると思う。


想像するに、正面から見た眼の状態は以下の通り。(いつもの緑内障受診記事に載せている図です。)


(⬆️お借りした画像を一部加工しています。矢印は回旋斜視を、左眼が下がっているのは下斜視を表しています。)


諸々の検査が終わり診察室へ入ると、前回と同じ医師。


この病院の眼科はB大学病院(眼科)の出先という位置付けであり(たぶん)、


臨床研究についても全ての眼科医に情報共有されており、誰が担当されても構わないという体制になっているのだろう(たぶん)。


簡単な診察の後、医師からの検査結果の説明。


『複視が悪化しました。左眼の悪化が顕著です。生活し辛いでしょう。』


『前々回も良くありませんでしたが、それ以上に良くありません。ヘスチャートを見ると両眼の回旋斜視もさることながら、左眼の下斜視が強く出ています。』


『外眼筋麻痺の発生場所、程度が一定していません。大学病院での眼筋付け替え手術は、状態が安定しなければ出来ません。様子見とします。』


また『眼筋付け替え手術・・・』の常套句が早々と出たため、慌てて白内障手術が予定されていることを伝える。


『白内障手術は緑内障治療と連動するため、出来れば緑内障で治療中の病院で受けてください。こちらではステロイドの眼に与える影響の観察と、眼筋付け替え手術をメインとさせてください。その旨緑内障主治医にお伝えください。』


『複視が悪化しているため入院治療など、より積極的な治療を検討した方が良いと思います。カルテにもその旨書いておきます。脳神経内科の〇〇先生(主治医)に相談してください。では、お大事に。』


複視がステロイドパルス前(2年前)の状態に近く、眼科医としては入院治療は避けられないと考えているのだろう。あとは脳神経内科医との調整だが・・・




12時過ぎに眼科が終了。慌てて脳神経内科へ向かうが待ち時間があるため食堂へ行き、一番カロリーの高そうなトンカツ定食で腹ごなし。


午後2時過ぎに診察室へ入る。待ち時間が長かった前回同様、既にクタクタの状態。


冒頭の症状の変化を掻い摘んで主治医に報告。


今回も耳鳴検査のお願いするのを失念。耳鳴り外来のある別病院の独自開拓をする時間も気力も体力も無い。仙腸関節の痛みも放置しており、当面、MGと緑内障・白内障の治療に注力することにする。


ボールペンを目で追う外眼筋麻痺チェックで、外眼筋麻痺が悪化しているのを主治医も確認した様子。


主治医とのいくつかの力比べの後、目を瞑っての両足を揃えての立位(姿勢)は1秒も持たず、つま先立ちにいたっては、全く出来ない。(完敗)


主治医は、眼科のカルテを見ながら思索に耽っている。


仙腸関節炎の治療で、ロキソニンなどの鎮痛剤を服用しとも良いか主治医へ確認すると・・・


『大丈夫だと思います。ただ、絶対ということは無いため異常を感じたら鎮痛剤服用を中断し、場合によっては受診してください。』と、主治医。


主治医から白内障と緑内障の手術についての質問があり、カルテに書き込んでいるかと思うと、


唐突に『血液検査の結果は、全般的に良好です。免疫抑制剤服用の影響もありません。』と、主治医から検査結果票を渡される。


朝食2時間後でも血糖値は96。血液検査では毎回、主治医からお褒めの言葉をいただく。


L(Low)が記された白血球の数値が3.2。念のため主治医に確認すると、この2年ほど低いながらも3.0〜3.5 で安定していたため問題は無いとのこと。


5年ほど前は5.0以上だったような気がするが、大きな変動が無く低位でも安定しているため、主治医の言う通り良しとすることにする。(縮小しつつあるものの脾腫があるため、念のため確認した次第。)


『今回もステロイドを減量しません。ステロイドは11㎎/日、ネオーラル(シクロスポリン)は100㎎/日のままとします。入院治療はもう少し様子を見させてください。次回は8週間後で良いですか。』と、主治医。


『8週間後で良いですか』は『8週間持ちますか』との問いかけと理解し、こんな状況ながらも出張などの日程が詰まっているため入院は出来ないようなことを伝え、8週間後で構わないと答え、診察室を退出する。




9時30分に眼科に到着してから脳神経内科を出たのが午後2時30分。今回も疲労困憊でした。


複視と体幹・下肢の脱力はキツいですが、次回受診までの8週間、誤魔化しながら乗り切ります。




視野欠損が拡大し続けたら、耳鳴りと夕方以後の聞き辛さが更に進んだら、筋萎縮・脱力が更に進んだら、〇〇が更に進んだら・・・


ふと、こんなことを考えることがあります。


終わりの無い進行を止める術があれば良いのでしょうが、何れも神経が絡んでいるだけに厄介です。


やはり、あせらず・のんびり行くしかなさそうです。


今回も駄文をつらつらと書いてしまいました。自分都合の受診記録のためご容赦ください。


では、皆様もどうぞご自愛ください。