DVD「NEVER END」

この武道館ライブの照明は本当に美しい

1986年解散までのピーク数年間を

彷彿させる程の力の入れようである

 

新しいか古いかで言えば古いけど…(笑)

私のような昭和爺にはちょうど良い

昨今はレーザービームが飛び交うから…

しかし昔から曲や歌詞に合わせ

細かい工夫や切替テクにセンスが光っていた

 

 

このDVD作品にも良く表れている

 

でも小心者の私はこの作品を10年経った今でも

じっくりと最初から最後まで集中して観る事ができない

この数ヶ月後に批判の大波が押し寄せるのだが

その内容が思いっきり収録されているし

それ以上にKAIの声が最悪に近い状態だし

観てて聴いてて辛くなる

極たまに観てもリモコンで飛ばしながら

ファンとは言えない邪道な見方をしています(笑)

 

「もう二度とKAIBANDのコンサートはしません

 今回のツアーで終わり、この武道館が最後の最後、

 ファイナルです」

 

芸能レポーター達の前で3人並んで

KAIはくどいくらい同じ言葉を繰り返し

そのインタビュー風景がTVにも沢山放送され

バンドメンバーにも、くどく言っているシーンが

このDVDにも編集されている

 

KAIの気持ちは良~くわかるよ~

本当にわかるよ心情的に

 

前回の「夏の轍」プロジェクトは大森さんが

辛そうながらも全部では無いが最期参加していた

 

バンドフロントマンのKAIに対し

創設メンバーとしてデビュー前からバンマスのような役割を

つとめてきた年長者の大森氏

 

 

2004年その大森さんが亡くなり

翌年の2005年には驚異のKAIBANDライブBOX

「熱狂/ステージ」が発売され

その2年後「紙ジャケ記念発売」と

「一日だけの記念ライブ」

予定外だったけど結構大きくなった全国ツアー

 

要するにバンマス大森さんが亡くなり居なくなった後

初めての「KAIBAND」としての諸々イベントだったから…

 

 

だから武道館アンコールで「大森コーナー」まで演出して

多数のファンの大きな涙を誘った訳だから…

KAIも本気でこの時はそう思っていたんでしょうね

 

 

「大森が亡くなったんだからバンドは終わり、封印」

そしてKAIは口癖のように何度も何度も

「バンドが無くなっても楽曲は永遠に残る」

 

でも残念な事に余りにも素晴らしかったこのバンドメンバー

(変な表現だけどピッタリです)

 

ギター      田中一郎

ドラム・ギター    松藤英男

ギター      佐藤英二

パーカッション    マック清水

サックス他    徳広豊

ベース       坂井紀雄 (兼ソロサポートバンマス)

ドラムス      JHA-RHA (兼ソロサポート)

キーボード       前野知常  (兼ソロサポート)

 

ソロ活動では上記3人とギターは土屋公平(蘭丸)

たまに松藤さんもギターとキーボードで参加していたね

 

私個人としては、確かに大森さんの死は悲しいし残念だけど

KAIBANDとしてBANDの楽曲を松藤や一郎と

演らなくなるのは単純にもったいない

特にこのバンドがもったいないと強く思っていた

 

大森さんが居なくなった時点でKAIBANDは

終わったという意見のファンも多々います

10人いれば10通りの意見があり

その意見は意見で全く間違っていないと思います

 

数ヶ月後、KAIの公式発表があった

35周年の全国ツアーをソロとKAIBANDの楽曲を

前回のKAIBANDの同じメンバーで演ると…

 

すごい反発だった

ものすごい抗議だった

 

当然KAIはファンを騙そうとか嘘ついて

怒らせるつもりはさらさら無い訳で

大森さんの死とか一連の細かい流れやタイミングを見ずに

上辺だけを、発言だけを、取ってしまうと

悪く見えてしまったのは否めない

 

大ひんしゅくを買い、公式HPのBBSコーナーにも

連日酷い言葉が書き込まれ

一郎さんの個人ブログにも酷い書き込みが一気に増えた

 

「解散詐欺!最後最後とあおってチケット売り!

 DVDを買わせ!詐欺行為だ!」

「毎回毎回、再結成、再解散を繰り返す解散詐欺!」

「二度とやりません、最後の最後ですと言い切っていたのに

 舌の根も乾かぬうちに同じKAIBANDでツアーって!」

 

BBSがまるで2ちゃんねるのようなありさま

一郎さんも余りにも辛くなって

「全て消去させてもらいます」と宣言し

反発コメントを自身のブログから全て消去してしまった

そして公式BBSもしばらくしてから閉鎖となった

 

あんなにファン同士で交流し楽しかった公式BBSコーナー

 

仕方ない…

 

私は前記通り「もったいない」と思っていたため

「ヨッシャー良かった、このバンド最高だし」という想いと

「やばいぞ~今までも再結成再解散にうるさいファン達が

 多々いたけど、今回は大々的に打ち上げた上、発表が

 早かったから余計に反発が強いだろうな大丈夫かな」

という2つの気持ちに支配されていて

今でもあの時のハラハラした心情をはっきりと覚えている

 

しかし

「本当に辞めなくて良かった~」

「まだ続けてくれて嬉しい~」 

という意見も多かったが

それに対し

「そういう信者的な駄目なファンが多いから良くない」

「そういう信者的な駄目なファンがKAIを甘やかして

 駄目にしている」 とか

結構しばらくの間、あーだ、こーだと続いていましたね

 

色々な意見があって当然です

どんなミュージシャンにも考え方や好みで分かれてしまう

本当に同じミュージシャンのファンなの?と

言いたくなるくらい派閥が必ずありますから…

 

でも単純でいいんじゃないでしょうか?

聴きたい奴は聴け

聴きたくない奴は聴くな

ライブ行きたい奴は行け

ライブ行きたくない奴は行くな

ですよね(笑)

 

でもこれ言うと必ず反論してくる人います(笑)

ファンである私好みであって欲しいと…(笑)

若い頃なら腹立っている意見ですが昨今は笑える…

 

まあ~KAIさんにも強いて言わせて貰うなら 

「もういらん事、余計な事、言わんでええねん!」って

ところでしょうかね(爆笑)

 

あの時代のバンドは「解散だ!」ありきが多かった

でも仲の良いベテランバンドはサザンや安全地帯のように

7年も8年も十数年も活動せずに

メンバーがそれぞれの個人スタイルで生活して

久々にアルバム出して全国ツアーやって騒がれるぐらいが

丁度よいのかもしれませんね

だって安全地帯が活動すると

「えっ!安全地帯って解散したんじゃないの?」って

言う人多いもんね(笑)

一度も解散していませんし

一回も解散と言った事もありませんから…

 

今だから言える事なのかもしれませんが

この時の「騒ぎ」は、その後のKAIにとって

雨降って地固まるじゃないですが

プラスに作用したかも知れません

 

この後は、一切バンドを再結成だの解散だの言いませんし

ごく自然な形で、楽しんで、

KAIBANDとソロ活動を並行して

現在に至っているように見えますし

同じく一郎さんも松藤さんもそれぞれの音楽活動と並行して

現在まで元気でやられていますから…

 

変な例えをしますと

母が医者から甘い物ばかり取らず

歩いたり軽い運動をしなさいと言われれば

私は神経質で小さな人間なので

以前なら健康を心配して母に煩く小言を言うタイプでしたが

最近は米寿を過ぎても元気な母に

「寿命が多少縮んでもいいじゃん!あんたの人生だもの

好きな物ばかりどんどん食べれば良いよ」と

ストレートに言い大笑いしています

「今までありがとう」の純粋な想いです

 

カッコ付けてる訳ではなく

KAIや省吾や南佳孝にはそんな気持ちが強い

KAIは小学6年生「裏切りの街角」から

浜田省吾や南佳孝は中学から

ずっ〜と聴いてて40数年間

今もこの3人のライブは欠かさず行ってる

 

3人の年齢を考えると1年一回づつライブに行っても

あと10回も観れない可能性だってある

だから「長い年月ありがとう」

「あなたのミュージシャン人生だから、お好きな様に」と

考えてしまう訳です

 

以前自身のツイッターで

KAIBANDを動かしてくれる事を嬉しく思う

現在のKAIBANDは祭りやイベントに登場する

伝統的な山車と同じ

遠い昔のKAIBANDと比較して悪口言う人がいるけれど

若く生業にしていた86年以前と比較して何になる?

昔は美人だったのにと今の妻に怒るのと同じだ!

と、つぶやいたが今も想いは変わっていません(笑)

 

 

「作詞家 阿久悠 トリビュートアルバム『歌鬼』」

 

 

翌年発売の「目線を上げろ」にも入っている

「朝まで待てない」

 

素晴らしいアレンジと演奏です

10ストーリーズのバンマスでアレンジャーの西村智彦氏

ドラムスは西村チームの佐藤強一

この後、第4次ソロサポーターとKAIBANDの

リズムセッションの核となります

皆さん良くご存知ですから端折ります

 

それよりも驚くのはベースアレンジ

坂井紀雄バンマスだよね

「凄い!」の一言です

聴き手の身体の芯を隙間なく揺さぶるベースライン

35周年ライブでは生でも聴けましたが

スタジオ盤の音もベースだけ改めて聴いて下さい

何でこんな凄いベーシストがKAIから離れたのか?

まあ1ファンが気にする事じゃないですね(笑)

 

 

35周年記念アルバム「目線を上げろ」

 

 

35周年ツアー(ツアーの事は後編で…)も

このアルバムもクレジットが微妙

色々あったしね…

KAIBAND SOMETIMES KAI YOSHIHIRO

確かにKAI個人名義の作品や色々諸々の

チャンポンアルバムだから…

 

ディスってる訳ではありません(笑)

 

間違っていなければ、この頃「TOKIO」はシリーズ企画で

有名ミュージシャンに曲とプロデュースを提供してもらい

CDを出して行くという事をしていた

 

ヒーロー物アニメ主題歌「ひかりのまち」

フィギュアスケートのテーマ曲「ラン・フリー」を

KAIが上記の企画の一環として依頼されプロデュースした

だから厳密に言うと個人名義作品である

でもアルバム用にKAIBANDで音を取り直しています

 

土屋公平のソロアルバム用に書き下ろした提供曲

「立川ドライブ」

カバー曲「朝まで待てない」「浮気なスー」

 

色々諸々ですが全て引っくるめて

「目線を上げろ」KAIBANDですかね(笑)

 

西村智彦氏のプロデュースという事もあり

ドラムスは全て佐藤強一です

ツアードラムスはJHA-RHAでしたが…

 

 

「ロッカバラード」

 

 

これも35周年記念の一環ベストでした

「ロッカバラード」好きな響きだな〜

 

私の偏った見方のみで偉そうに言い切ります

ごめんなさい…

ロッカバラードという名前でベストを出しても良い

日本の名ロックボーカリストは

矢沢永吉、浜田省吾、甲斐よしひろ、氷室京介の4人のみ

一応年齢順です(笑)

誤解しないでね、1、2曲の代表曲だけなら多々いるけど

ロック界限定でオリジナル曲のみでロッカバラードという

ベスト盤が出せる人という意味です(笑)

 

100万$ナイトの様な大曲作品はテーマ的に

バランスが崩れるから入れにくいけど

「冷たい愛情(ジェラシー)」は入れなきゃね〜(笑)

 

準備が整いました

色々ありましたが

35周年の全国ツアーに出発です

 

私にとっても思い出のライブです

高校と中学に上がる息子2人に

セットリスト通りの予習をさせ

初めて親子3人で参加したライブでした

 

後編に続きます