コロナ・インフルエンザ感染だけではない最近流行の発熱、咽頭痛の原因
コロナ・インフルエンザの検査はするけど・・・
今までコロナ・インフルエンザ感染が多かったので、発熱、咽頭痛といった症状で多くのクリニックでコロナとインフルエンザ検査は一般的に施行されます。
しかし、その他の感染checkは施行されないクリニック・病院も多いのではないかと思います。
実は増加しているコロナ・インフルエンザ以外の感染
よく耳にします「検査してコロナ・インフルエンザは陰性でした・・・」実は最近多い感染のひとつに➡溶連菌感染症がある
他の病院で違う検査をしたら『溶連菌感染』でした・・・
溶連菌感染とは?
溶血性連鎖球菌という細菌による感染症です。
症状 ➡咽頭炎や扁桃炎、中耳炎、皮膚軟部組織感染症、リンパ節炎など
重症化すると心筋炎や心膜炎、リウマチ熱、腎炎をきたすこともあります
小児・乳児に多い感染ですが、大人も感染します。(大人の感染率15%~20%)
診断のために必要な検査は?
感染症にはそれぞれ検査項目の違いがあります。
インフルエンザ感染やコロナ感染は別々に検査するキットや同時に検査できるキットがあります。
溶連菌感染には溶連菌感染確認用の検査キットがあります。➡約5分で結果が出ます。
綿棒でのどを少しこするだけです。
FilmArray 呼吸器パネル 2.1
ウイルスや細菌感染の検査をするための機械に「FilmArray (フィルムアレイ)」という検査機械があります。しかしこれは非常に高額なため総合病院でも置いてある病院と置いてない病院が存在します。
(検査可能なウイルス・細菌)
インフルエンザウイルス、コロナウイルス、パラインフルエンザウイルス
ヒトメタニューモウイルス、アデノウイルス、RSウイルス
ヒトライノウイルス/エンテロウイルス、マイコプラズマ・ニューモニエ
クラミジア・ニューモニエ、百日咳菌、パラ百日咳菌及びSARS-CoV-2
知っておくと役に立つ診断基準『Center criteria』
4つのうち3つ以上を満たしたら急性咽頭炎の中でA群β溶連菌感染である確率が高くなります。(感度 75%、特異度 75%)
Center criteria
①年齢 15歳未満は(+1)
45歳以上は(-1)
他の年齢は0点
②発熱 38度以上は(+1)
③扁桃腺の腫れ、白苔や膿の付着があれば (+1)
④前側の首のリンパ節の腫れがあれば(+1)
⑤咳嗽(せき)があれば(-1)
(合計点数でみた溶連菌感染の確率)
0点;数%
1点;約5%
2点;約10%
3点;約30%
4点;約40%~60%