先日のブログ、“夫のNY出張”の続きである。

 

 

 

半年前に夫が3日ほどの出張に行った際、宿泊したホテルは散々だったと聞いていた私。

 

新型コロナの影響で人手不足に陥り、従業員の数が極端に少なく、清掃が行き届いていないのか、ホテル中が臭かったとのことだった。

 

また、ベッドのマットレスと枕が柔らかく、夫はあまりの寝心地の悪さによく眠れないまま朝を迎え、仕事に行かなければならなかったと愚痴っていた。その夜、ビデオ電話で連絡をしてきた夫が、自分の枕を持って来れば良かったと、疲れ切った表情で言っていたことを私は覚えていた。

 

この12月にも夫は出張があり、NYでの仕事が1日予定されていたが、朝9時から夜7時まで拘束されるので、前の晩から泊まり、仕事の翌日である3日目に帰路につくことにしていた。

 

今回のNY行きでは、夫から“一緒に行こう”と誘われたが、私は断っていた。しかし半年前の夫の苦労話を思い出し、しばらく悩むことになる。

 

夫がもし、自分の枕を持って行きたいとすると、仕事の荷物が結構あるので、スーツケースに枕を入れることは出来ないが、私も一緒に行けば可能になるかもしれない。私が自分用としてスーツケースを2つ用意して、そのうちの1つに夫に枕とその他の荷物を入れれば良いからだ。

 

私はしばらく考え、Googleマップで夫の仕事先の周辺を調べ始めた。ホテル、お店、飲食店、地下鉄の駅の場所を確認していると、あるピザ屋さんが気になった。

 

私の好みのピザというとナポリ・ピザで、この店はまさにそのピザを作っているらしかった。

 

表面がパリっとした薄い生地が特徴のナポリ・ピザは、残念ながら私が暮らす地域では全く手に入らない。その理由は、ここら辺の住人たちは生地が厚めで重いピザを好む傾向にあり、どこへ行ってもそのタイプしか見かけないのである。

 

日本のピザで例えると、宅配で有名なピ○○ラのパンピザと呼ばれるものがそのタイプだと思う。

 

ピザ屋によっては“薄い生地”を扱っているところもあるが、大抵の場合、普通のピザの生地をただ薄くしただけで、ナポリ・ピザとは完全に異なる。

 

Googleマップによれば、その気になるピザ屋さんは、"Neapolitan Express"という名前だが、表示される店の写真のいくつかは"Luzzo's La Pizza Napoletana"という名前になっていることが確認できる。

 

もしかして、現在はNeapolitan Expressで、以前はLuzzo's La Pizza Napoletanaだったのかもしれない。いや、どっちなんだろう?

 

その写真にあるピザは、私が長い間探し求めていたピザのように見えた。

 

食い意地が張っているとは、まさにこのことだ。この店のピザに魅せられた私が「だったらNYへ行っても良いかも・・・」と思ったのは12/4のことである。

 

そこで、夫に

 

このピザ屋さんに行きたいから、私もNYへ行ってもいいよ。」と言うと、夫は呆れながらも表情が明るくなった。

 

「ナポリピザに感謝だね〜」と私が言うと、夫は早速、マンハッタン南部のホテルを探し始めた。

 

以前、マンハッタンだと高いからNYの空港近辺のホテルに泊まると言っていた夫だが、これまでどこのホテルも全く予約していなかったことは幸いだった。