【テーマ・どうとく】
これまで信じていたものが
偽りだったと知ったとき
何気なく行ってきたことが
間違いだったと気づいたとき
驚愕の衝撃がこころを襲う。
世界の裏切りに憤るのも
自分の愚かさを呪うのも
こころを崩壊から守るためだ。
真に正しいと無意識に感じることがらに
出くわしたときにこころは
もっとも無防備なすがたになる。
丸腰のこころは
依るべきものを求めて
崩壊を免れるためその場を離れ
ときにはおのれの内側に
ときにはおのれの外側に
一心不乱に突き進む。
まるでそこに
誰かの助けがあるかのように。
まるでそこに
誰かの赦しがあるかのように。
衝撃波が去ったあと
あるべき場所にこころはない。
そしてこころを失った主は
主の人生史上もっとも過酷で
もっとも正しい旅に出る。
守っていたはずのこころを
守りきれなかったこころを
無防備で無垢でまっさらで
偽りや間違いとは無縁の
生まれたてそのままのこころを
取り戻すための孤独な旅だ。
いくあても帰る場所もない
あるべき場所にあるべきものを
あるべきようにするためだけの
終わりのない旅である。
これまで信じていたものが
偽りだったと知ったとき
何気なく行ってきたことが
間違いだったと気づいたとき
驚愕の衝撃がこころを襲う。
世界の裏切りに憤るのも
自分の愚かさを呪うのも
こころを崩壊から守るためだ。
真に正しいと無意識に感じることがらに
出くわしたときにこころは
もっとも無防備なすがたになる。
丸腰のこころは
依るべきものを求めて
崩壊を免れるためその場を離れ
ときにはおのれの内側に
ときにはおのれの外側に
一心不乱に突き進む。
まるでそこに
誰かの助けがあるかのように。
まるでそこに
誰かの赦しがあるかのように。
衝撃波が去ったあと
あるべき場所にこころはない。
そしてこころを失った主は
主の人生史上もっとも過酷で
もっとも正しい旅に出る。
守っていたはずのこころを
守りきれなかったこころを
無防備で無垢でまっさらで
偽りや間違いとは無縁の
生まれたてそのままのこころを
取り戻すための孤独な旅だ。
いくあても帰る場所もない
あるべき場所にあるべきものを
あるべきようにするためだけの
終わりのない旅である。
【テーマ・こくご】
ひどい嵐になったものだ。
雷鳴に驚かされて窓辺に立つと
空いっぱいに稲妻がほとばしった。
一体何ワットの灯りなのか
夜が白い天井に覆われているのを
明らかに映し出す。
窓のガラスはまるで小さな滝のようだ。
真っ黒のアスファルトは
跳ね返る雨粒でいかにも
透明な草原のように見える。
雷ぎらいのあのひとは
いまこの瞬間を
どんなにか怯えて過ごしているか
なにも見えない暗がりのなかで
どんなにか助けを求めているか
泣いていやしないだろうか。
震えていやしないだろうか。
嵐のなかで出逢った
狼と山羊のはなしがあったね。
暗がりのなかで見つけた真実は
明るみに出てはいけないものだった。
けれども真実を知ったあとでは
目に見える世界は変わってしまった。
どんなに辛いことが起こっても
真実を知ったことを
誰も後悔はしなかった。
どんなに悲しいことが起こっても
真実を知らねばよかったとは
誰も思いやしなかった。
嵐の夜はこわい。
嵐の夜は不安だ。
嵐の夜は孤独だ。
嵐の夜にしか
見つからないものが
きっとある。
泣いていやしないだろうか。
震えていやしないだろうか。
わたしの正体を明かさずに
暗がりのなかでただ
あなたの手を握れたらいいのに。
嵐は夜と共に去る。
でもその手のぬくもりは
いつまでも残る。
いつまでも。
ひどい嵐になったものだ。
雷鳴に驚かされて窓辺に立つと
空いっぱいに稲妻がほとばしった。
一体何ワットの灯りなのか
夜が白い天井に覆われているのを
明らかに映し出す。
窓のガラスはまるで小さな滝のようだ。
真っ黒のアスファルトは
跳ね返る雨粒でいかにも
透明な草原のように見える。
雷ぎらいのあのひとは
いまこの瞬間を
どんなにか怯えて過ごしているか
なにも見えない暗がりのなかで
どんなにか助けを求めているか
泣いていやしないだろうか。
震えていやしないだろうか。
嵐のなかで出逢った
狼と山羊のはなしがあったね。
暗がりのなかで見つけた真実は
明るみに出てはいけないものだった。
けれども真実を知ったあとでは
目に見える世界は変わってしまった。
どんなに辛いことが起こっても
真実を知ったことを
誰も後悔はしなかった。
どんなに悲しいことが起こっても
真実を知らねばよかったとは
誰も思いやしなかった。
嵐の夜はこわい。
嵐の夜は不安だ。
嵐の夜は孤独だ。
嵐の夜にしか
見つからないものが
きっとある。
泣いていやしないだろうか。
震えていやしないだろうか。
わたしの正体を明かさずに
暗がりのなかでただ
あなたの手を握れたらいいのに。
嵐は夜と共に去る。
でもその手のぬくもりは
いつまでも残る。
いつまでも。