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ニャンズが来てから、
生活の中で、
怒ることが劇的に増えた。
朝起きたら
水をひっくり返して、
床がびちょびちょ。
仕事いかなきゃいけないのに、
床を拭かなきゃいけない。
水を拭いている途中も、
構ってよと、
私の足を噛んでくる。
甘噛みとはいえ、
血が出ることも…。
イライラしながら
朝の準備をしていると、
ニャンプロと
かけっこが始まる。
椅子を倒し、
人が朝ごはんを食べている机にも
遠慮なく乗ってくる。
「もう、いい加減にして！！」
しまいには、
二匹に向かって
怒鳴り散らす。
当の本人（猫）達は、
「？？」の顔をして、
首を傾げてこっちを見る。
最初は、
猫を怒ることにも、
めちゃめちゃ
罪悪感が湧き上がってきた。
【怒っちゃだめ】
という謎の縛りがあった。
「怒り＝いけないもの」
という方程式が
私の中に
出来上がっていた。
私は、
ヒステリックに怒る人が
大嫌いだし、
大の苦手だった。
そうする人を見ては、
【大人なんだから、
感情ぐらい自分で
コントロールしろよ】
【そんな起こり散らしてたら、
周囲の人の気分を害するでしょ！】
【人に迷惑かかってることに
気付けよ！！】
そんなふうに思っていた。
だから、
自分はヒステリックに
振る舞いたくないし、
そんな人間でもないと思ってた。
でも…
どうやら、
私は感情の起伏が激しいし、
すぐカチンとくるし、
キー！！ってなる。
つまり、
ヒステリックな人間。
よく思い返せば…
幼稚園〜小学校にかけては、
めちゃめちゃヒステリックだったわ。
幼なじみ達とサッカーをしていて、
自分がうまくできなくて、
キー！！って
泣きながらボール蹴ってた。
自分が気に入らないと、
プンプンして、
周りに当たり散らしてた。
猫に怒ることが多くなり、
怒ってしまう自分を認められてから、
そんな幼少期の自分を
思い出すようになった。
いつかの時に、
封印した自分のかけらを、
また開封して
自分に取り戻した
そんな感覚がする。
病床の母親が、
時に思い出したように、
私に向かって、
【昔は、怒りすぎてごめんね。
あんなに怒らなくても
良かっただろうにね】
ということがある。
最初は、
【そうだよ！
あんなにキーキーしなくても、
別に良かったのに】
と思ってたけど、
猫と生活してみると、
【そりゃ、感情的に、
キーキーなるよね！】
そう思った。
結局、
私も猫相手とはいえ、
母親と同じことをしていて、
母親と同じ気質なのだと思った。
反面教師にしようとしても、
同じことを繰り返し、
そしてその事を許容し、
受け止める。
それが、
本当の母親からの
自立ってやつなのかもしれない。
自分が嫌いなことや人、
それは自分にも
【そんな部分がある】
ってことなんだろうね。
ただ、それを認めて、
自分を振り返るのは、
めちゃめちゃ
ウェッ
ってなるけど。
嫌いな人（もの）は、
別に嫌いなままでいいけど、
自分という人間を掘り下げる、
良いツールにはなるよね。
何でこんなに嫌いなのかな…
何にこんなに自分は反応してるのかな…
あなたは何か、
ありますか？？
