役者 | 球恋記

役者

新人戦地区大会はベスト4に絞られた。
すでに松山区では統英が都大会出場を決めた。
桜台の準決勝の相手は帝海付属で春の大会以来の顔合わせとなった。

「やっとここまで辿り着いたな。何も言うことは無い!と言ったら嘘になるけど、勝とう!!それだけだ。」

川名はそう言うとニコッと笑った。


「はいっ!!」

桜台の選手は元気良く返事し円陣を組んだ。



「ホホホ・・。いよいよ桜台を完封なきに潰す時が来たようですね。」

「おっす!!」


「山田、小島、野島。あなた達は今日はスタメンで行きますよ。」


「・・。」

彼等は返事をしなかった。

試合開始が刻々と迫り両中学のスタメンが発表された。

すると帝海の助っ人3人がベンチから出て、素振りとキャッチボールを始めた。


「なんだアイツ等、中学生の体格じゃないぞ!」
球場全体がどよめいた。

「1番センター山田一男」


「・・。ぷっははは!見た目は外人なのに名前はコテコテの日本人じゃん!」

球場全体がどよめきから笑い声に聞こえた。

すると、帝海の背番号1番の大柄な白人が思いっ切りスタンド目掛けボールを投げた。ボールはスタンドを越え場外に消えた。


つづく