石炭直火蒸溜 | 徒然にプードル&モルト

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2007年に覚えたウイスキーの楽しさと、飼ってるプードルとの日常を徒然に綴っています。時にプロ野球ネタも…。


先月、スコッチ文化研究所のツアーで訪れた余市蒸留所。

世界唯一の石炭直火蒸溜(初溜)を行っているのは有名な話。


今回の訪問で、その石炭直火蒸溜に関する面白い話が

聞けたので忘れないよう書き留めておこう。


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蒸溜についておさらい。 水の沸点(100℃)とアルコールの沸点(約73℃)の

違いを利用し、アルコールを凝縮する作業。 アルコール約7%の発酵もろみを

加熱すると、水より先にアルコールが沸騰し始め蒸気となって立ち上る。

その蒸気を集めて冷却し、再び液化させることでアルコールの純度を高め、

且つ香気成分の凝縮、不純物の除去を行う。 こんなトコでしょうか。


因みに、モルトウイスキーを作る場合、一般には2回の蒸溜を行いますが、

その2回目を再溜と呼び、余市では蒸気加熱方式を採っています。




ではまず一つ目の興味深い話。


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職人の方が手にしている物、これは鏡板の廃材。

鏡板とは樽の両端を塞ぐ平らな面。 


なんとその廃材を炉にくべるんです。 こうする事で火持ちが

良くなり石炭の節約にもなるそう。 その石炭ですが、主に

オーストラリア産、ロシア産が用いられているそうです。


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個人的には石炭は北海道産であって欲しかった。。。 コストが高いんでしょうかね・・・



二つ目の話。


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燃え盛る石炭の炎。 朝9時頃から着火させるそうですが、なんと

最初の一時間ほどは全くの空焚きだというから驚きです。 その訳は?


なんでも、数千リットルにも及ぶ発酵もろみを効率的に加熱させるには

蒸溜器にもろみを充填してから火を焚いたのでは遅すぎるそう。


また、蒸溜器に張り込む発酵もろみも、充填前に前日の蒸溜廃液

(アルコール抽出後の残液)の余熱を利用して予め加熱しておくとの事。


そうした準備を経て行われる蒸溜時間は約5時間強。

先ほどの鏡板は蒸溜のほぼ終盤にくべられていました。




火加減を調整する職人技。
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掻き出された燃え殻。


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これは掃き集めればよいのですが、問題は排出される煙の方。

工場では周辺への煙害を防ぐため、億単位の費用をかけ

煤煙除去装置を設置。 煙突で空へ、では通用しないらしい。


「今、こういう時代ですからね」、とは工場長の言葉。


そのうちCO2除去装置を・・・なんて日が来るのかも。

「伝統を守る」、この言葉の影には大変なご苦労があるんでしょうね。




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「カタン、カタン、キー」 「カタン、カタン、キー」・・・


しんと静まり返った棟内にラメジャーの音だけが響いています。

ラメジャーとは、もろみが焦げ付かないよう釜の底を鎖で攪拌する装置。


「カタン、カタン、キー」 「カタン、カタン、キー」・・・ 






これまでに何度も足を運び、もう見る所、聞く所は無いかな、

なんて思っていましたが、どうしてどうして、チョッと蒸溜棟の

職人の方に質問するだけで、知らない話が出るわ出るわ!


これはまだまだこちらに赴き、いろんな方にいろんなお話を

伺わなければならないなぁ、と思った次第。


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ニッカウイスキー余市蒸留所、底が知れん・・・