(2024/1/17 日経 藤原雅俊 一橋大学教授)

 

「22年の日本の科学技術研究費総額は、20兆7千億円とのことで、企業の研究費はその内15兆円を超えており、圧倒的な存在感を放っています。大学は、企業が投じる基礎研究費 (1兆円) を上回る1.3兆円を費やすものの、開発研究費は2,180億円に過ぎない規模です。大学の科学的な知見、即ち科学知をイノベーションとして社会に広める橋渡し役が企業に期待されている。」とされています。

 

また、「イノベーションは、既に世の中のどこかにある知識の新結合であり、大学の科学知が新結合の中に一層組み込まれることを期待したい。」と論考を締めくくっています。

 

小生の感覚として、まずもって、企業の研究費が15兆円、基礎研究費も大学と同じくらい費やされていることに驚きました。改めてイメージではなく、マクロ数字を捉えることの大切さを感じまして、本日のブログトピックに取り上げています。

 

日本で自然科学に使用した研究費のセクター別明細は、以下の通りであり、規模感はとても参考になりました。

  • 大学など (2兆5,584億円【基礎研究: 1兆3,864億円、応用研究 : 9,540億円、開発研究 : 2,180億円】
  • 企業 (14兆4,103億円【基礎研究: 1兆354億円、応用研究 : 2兆3,550億円、開発研究 : 11兆7,013億円】
  • 大学など (1兆6,321億円【基礎研究: 3,838億円、応用研究 : 5,824億円、開発研究 : 6,659億円】