おばあちゃんが残してくれたもの | 祖母、南タカ子<下杉正子

祖母、南タカ子<下杉正子

思い出と、今と、これからと。


おばあちゃんが残してくれたBOX額が何個かある。

はじめは捨てようかと思ったが、この額を生かした作品を作れないだろうかという思いに変わった。

下書きや何を描くかは、考えず手が動くままに音楽を聞きながら楽しく描くことができた。

とても夢中になって作ってとても楽しかった。


おばあちゃんが残してくれたもの、もう一つあった。

色の変わったわら半紙だった。

当時はおばあちゃんの部屋を片付けるまで時間がかかった。

片付けはじめて見つけたのは、私や姉からの手紙だったり、写真だった。

こうして悲しむことはおばあちゃんは、望んでなどいないだろうと思い、わら半紙で、なにか作ろう!と思って夜から夜なべして朝まで作り続けた。

とても楽しく作ったイカや魚たち。
主におばあちゃんが好んで描いた海の生き物をわら半紙を使い、おばあちゃんの針と糸を使って強引に縫った。

2008年の個展の時に発表した。

おばあちゃん、いつもありがとう!

「まっちゃんなにか作ってごらん?すんごく楽しくなるから」