サロンの「お金」最低限の経理の基本 | 整体学校による「整体・リラクゼーション 開業・就職」の教科書

整体学校による「整体・リラクゼーション 開業・就職」の教科書

整体学校やセブンビューティー(旧セブンエステ)でおこなっている開業支援、就職支援の内容を順次一般に公開していきます。整体師、セラピストを志す方のご参考になれば幸いです

このあとの章で、

3段階の経営シミュレーションを取り上げる前に、

苦手な方も多い、経理のお話のなかで、

最低限、知っておいて欲しいことだけを取り上げさせてください

 

難しいと思いますか?

 

わかりにくければ、コメントで…お叱りをください

 

さて、

会社の決算書のなかに、

損益計算書というものがあります

 

これは、

‎ある期間のお金の出入りをわかりやすくまとめたものです

 

▼お金の出入り:「 売上 」 と 「 経費 」 と 「 収益 」

 

サロンでいうと、

‎●入ったお金は、

 ‎お客様からいただいたお金( 売上 

 

‎●出ていった(出ていく予定の)お金は、

 ‎サロンのために使ったお金( 経費 

 

となります

 

そして、

●その期間で稼げたお金は、

 ‎売上から経費を引いたものがお金( 収益 

 

です

 

売上 - 経費 = 収益

 

このうち、

経費は、二通りにわかれます

 

経費 = 「 固定費 」 と 「 変動費 」

 

 

▼お金の使いみち ①「 固定費 」 と 「 変動費 」

●固定費:

ことばのとおり、固定された経費です

なので、売上が増減しても、その影響では変わらない経費です

販売管理費( 販管費 )という、

サロンを運営してくためにかかる経費が主となります

 

具体的には、

家賃や広告費、通信費、リース料などが該当します

 

 

●変動費:

こちらは、売上があがれば増え、

売上がさがれば少なくなる経費です

原価という、一回の施術ごとにかかる経費が主となります

 

具体的には、

施術に使うオイルなどが該当します

計上の仕方は別として、考え方としてはタオルの洗濯代も含まれます

その他、業務委託でスタッフさんを採用する場合には、

委託料も該当します

 

 

●固定費と変動費の関係

固定費と変動費、どちらを抑えましょう

 

おなじ金額であれば、かかるお金は変わらないでしょ

といわれるとおっしゃる通りですが、

 

サロン開業当初に経営を安定させるのには、

できるだけ固定費を抑えましょう

 

以前、とても残念なケースで、

未経験の方がサロン開業を希望されたのですが、

ご入学前の時点で、サロン用にマンションを借りていらっしゃいました

 

まだ、お客さまをお招きする諸々の準備が整う前にから固定費が発生してしまい、

売上が立たないまま、お金が出ていくばかりが発生してしまう時期が続いてしまいました

 

 

これは、極端なケースですが、

サロン開業後に、どうしても、

予想外のことは出てきます

 

また、からだひとつでやれることなので、

万一の体調不良なども考慮し、

最初のころは、できるだけ固定費を抑えたスタートをお勧めしています

 

 

では、

「お金は使わないで」と言うのかというと、

もちろん、

かかる経費がすくないことに越したことは無いのですが、

使うべきところでは、キチンと使いましょう

 

 

▼お金の使いみち ②「 投資 」 と 「 消費 」 と 「 浪費 」

 

以前、ある経営者に言われました

 

「‎お金の使い途は3通りしかないんです

 

「もし、君が、これからもだれかの起業を支えるしごとを続けるなら、

 そのことは、伝えてあげるといいですよ」

 

そのとき教えてもらったのが、

「投資」、「消費」、「浪費」

という考え方です

 

投資」:使った後で、使った以上のコト、モノを回収できるお金の使い方

消費」:どうしても使わざるを得ないお金の使い方

浪費」:ムダとなるお金の使い方

 

もちろん、

浪費は、極力避けるべきで、

消費は、代替品を探したりして、節約するべきで、

投資にお金をかけるべき

ではあると思います

 

ただ、一見して判断のできない場合もあると思います

 

ちなみに、

その経営者は、

移動はもっぱらタクシーを利用してました

 

ん?

 

電車で済むところを、タクシーだと、「浪費?」

かと思いましたが、

その経営者は、

タクシー移動の中で、

パソコンを取り出して、メールの確認や、

携帯電話での部下への指示出しをしていました

 

その方にとっては、

タクシー移動は、電車ではできない、

移動オフィスの役割を果たし、

充分投資としての価値あるものでした

 

例えば、

学生時代の仲間との飲み会も、

一見、浪費に見えるかもしれませんが、

うまく息抜きに繋がれば、投資にできるかもしれません

 

逆に、

資格取得にお金をかけても、

無計画でそのあと、活かせなければ、

投資ではなく、浪費になってしまうこともあるでしょう

 

したがって、

お金を使った(使うと決めた)時点では、

投資になるか、浪費になるか決まらないケースもあります

 

ですから、

お金を使う時には、

「いつまでに回収するか」

を考えると良いでしょう

 

例えば、

整体学校やスクールで、技術を修得するなら、

就職や開業後、一年以内で回収できる学費なのかなどで判断すると、

いいかもしれません

受講の姿勢もよくなり、卒業後のモチベーションがあがる方もいるようです

 

また、

お金以外に、「時間」や「労力」も、

投資浪費消費かで考えてみましょう

 

キチンと回収できる「時間」と「労力」の使い方か

 

残念ながら浪費になってしまった場合には、

ただ、「お金」と「時間」、「労力」をムダにしてしまうだけでなく、

『わたしって、なんでダメなのかしら』

と、自分を責めてしまう考え方に繋がることもあります

そうすると、自信ややる気を軽減してしまうので、

じょうずに資産を活用ください

 

ちょっと、寄り道をしてしまいましたが、

できるだけ、

上手な自己投資につなげていただくことを祈ってます

 

 

▼さぁ、次の章から、実際のシミュレーションです

さて、

・売上と経費と収益の関係

・経費の中の、固定費と変動費の関係

・お金の使い方、「投資」と「消費」と「浪費」の関係

以上をご案内しました

 

これを踏まえて、次の章にて、

シミュレーションについて、ご案内していきましょう