カリフォルニアはデルマーで1980年代にRPSの斜め向かいに創業したホビーショップ。

折からのバギーブームに便乗し、自社開発によるホップアップパーツの開発を始める。

そのラインナップは多岐に渡り、アルミホイール、FRP製バンパー、オイルダンパー・・・

と、軒並みどのブランドでも展開しているような商品展開であり、数多のブランドに埋もれる、真に突出した物がない商品群であった。

しかし、この会社のリリースしたスプリングだけはちょっと事情が違っていた。

「固いサスこそレーサーの証」「固いサスにあらずんばレーサーにあらず」「あらズンバズババババーン」というおよそ偏った認識のもとに作られたそのスプリングは、そのあまりの固さから、

「Hoppin‘Coils!!!」

という二つ名をもらうこととなった。

そんなどこにも使い道のないスプリングは当然の事ながら市場から淘汰され、ホビーショップも消滅、いつしかその二つ名も人々の記憶から消え去っていった。


そしてあれから約40年。

遠く離れた東洋の島国で、この「何にも使えない」と揶揄されたスプリングが日の目を見ることとなる。

FFバギーである。

リヤ駆動車や4WDとは比べ物にならないフロント軸重を有するFFバギーがカーペット路面を安定的に走行するためには、その軸重に合い、かつ高いロール剛性が必要となる。そんな特殊な使用条件のFFバギーのフロントサスとしてあの“Hopoinn’Coils“に白羽の矢を立てたのが、164DESIGNSである。

当然、2WDや4WDに用いるカーペット用スプリングのレートからは想像もできないハイレートである。故に他の車では使い物にならないくらい跳ねてしまうだろう。

そんな特殊なスプリングに、我々は愛情と敬意を込めて、2台のコメットに往年の”Hoppin‘Coils“のロゴを貼ることとした。


昨今の80年代バギーカルチャーブームに対し、それらが本来持っていた「コンペティション」の空気を携えた、まさに「温故知新」の良い例と言えるだろう。。。




という嘘ストーリーが似合いそうな架空のブランドロゴを作ったよ、というお話でした😊