協奏曲雑感 | 竹井良オフィシャルブログ「無印「良」品」Powered by Ameba

協奏曲雑感

ミーハーな私は交響曲よりもどちらかと言うと協奏曲が好きな口なのだが、久々にエルガーのヴァイオリン協奏曲を聴いたら、やはり素晴らしい。
とは言え、いかにもエルガー的な重厚さから始まるのだが、最終楽章は印象なく(失礼)さっぱり終わるので、昔はそこが気に入らなかった。今はそれも含めてエルガーらしい、と思う様にした。
同じ様な事はブラームスのピアノ協奏曲第2番でも感じていて、前3楽章は交響曲の様な威厳と規模なのに、最終楽章があまりにもお気楽に感じるものだから、うーんと毎回思っていた。が、生で聴くと40分近く集中した後のこの爽やかな最終楽章が実に気持ちが良い。やはりバランス感覚に優れていたのだと思わされる。

ヴァイオリン協奏曲と言えば、シューマンの作品は滅多に演奏されないが、少し前に生で聴く事ができた。自宅で聴いている分には(音量も調整できるし)かなり上位に好きな曲なのだが、実際に聴くとあまりにも貧弱で長々と感じ、疲れきってしまった。
オケが悪いとも思えなかったし、こんなに鳴らないのでは死後破棄されようとしていたのも分かる気がした。
とは言え、そこはシューマン。同じ空気感のジュリアス・シーザーもそうだが、あの主題を絶妙に変えながら執拗に繰り返すのが快感すぎる曲なので、例え最良と言われる物ではなくても残っていてくれて良かったと思う。

低めの評価の作品と言えば、ラフマニノフのピアノ協奏曲第4番もかなりとりとめがないが、第1楽章の主題(いや序奏か)の素晴らしさで帳消しになってしまう。
初めて聴いた時は涙が出た記憶がある(最初だけ繰り返し聴いた)。慣れてくると、後半に思い出の様にしみじみと回帰してくるのも良い。
こちらはまだ生で聴いた事がないので、いつか聴いてみたい。

ラフマニノフと言え…

永遠に続く…

(語弊がありました。エルガーの最終楽章は20分近くあるのでさっぱりとは違うかも)