2004年スペインの映画。

不慮の事故により首から上しか動かなくなった男性。
何十年も不自由な体で寝たきりで生きてきましたが、彼は死を、自殺をしたいと考えています。
テーマはずばり尊厳死です。
実際にあったお話です。

『潜水服は蝶の夢をみる』と話は似ていますが、潜水服が「生きる」をテーマにしているのに対して間逆なテーマです。

潜水服の主人公が、海を飛ぶの主人公と会ったらどうなっただろうと思いました。


彼を取り巻く家族は、彼に本当に愛情を持って接しています。
特に義理姉は懇親的に彼の世話をしています。


それなのに、死こそが自分が自由になる術だと主張されたら、家族としては辛いなあ…。
でも本人の意志を通してやるのが一番の愛情でもあるかもしれない。
どの選択が正しいとか間違いとか無いでしょうが、生き続けるか自殺に手を貸すか。
残される家族は彼に勿論生き続けて欲しい、しかし彼の幸せは死ぬことにある。
非常に重いです。



役者さんて凄いなあと思ったのが、主人公を演じたのが『それでも恋するバルセロナ』で女ったらしのだらしない男を演じていたのと同一人物と知った時。
滅茶苦茶驚きました。
まるで別人だ。