数年前のフランス映画です

今までバリバリ働いてぶいぶい言わせてた40代のELLEの編集長が、脳溢血?により左眼球と左まぶた以外動かせなくなり、まばたきによって自分の意志を伝えるという、実際にあった話をもとにしています。
彼は、この気の遠くなるような伝達方法の繰り返しにより、自伝を書き上げました。


全身不随になり、動かせない右目は眼球保護の為に縫い合わされてしまいます。

前半は、彼の目線によってカメラワークがなされており、視界がぼやけたり揺れたりします。


ELLEの編集長という華やかな世界から一転、体はまさに潜水服を着ているがごとくに微動だに出来ません。
思考回路はしっかりしているが故に、しばらくは自分に絶望するのですが自殺することさえ出来ません。
しかし、だんだんと思い直して本を書くようになります。
今までのぶいぶい生活では気付かなかった、様々な事に気付き始めます。


もしも自分がこの立場だったらどうするだろう。
この作品を見たら誰しもが、こう考えさせられると思います。


彼は、自伝が発売された数日後に息を引き取ったそうです。


題名だけみると、なんじゃこれ?意味分からんし。な題名ですが、見終えて改めて考えると、題名に深い深い意味を汲み取れます。


潜水服は蝶の夢を見る。
彼の想いや願いが詰まった素晴らしい題名だなと思います。