個人的には、最近観た映画の中で一番良かったです。
涙なしでは観られません

『あゝ結婚』と同じく、ソフィアローレンとマルチェロマストロヤンニ主演。


戦争によって引き裂かれた新婚の男女。

マストロヤンニ演じるアントニオは、戦争でイタリアからソ連へ出向きますが、極寒瀕死の状態に陥ります。
そこをソ連の女性に助けられ…。


そんな事はつゆ知らずなソフィアローレンは、ただひたすら彼を待ちますが、いてもたってもいられなくなり、遂に貧しい生活の中からお金をやりくりしてソ連へ彼を探しに行くのです。


しかし、やっとの思いで探し出したアントニオが、ソ連で新しい家族を築いている事を知り電車に飛び乗るのです。


誰も悪くない。
誰も責められません。
そこがこの作品の悲しいところガーン

ソ連で命を助けられ一時的に記憶を失いその恩人と新しい家族を持ったアントニオも、勿論彼を救ったソ連のアントニオの奥さんも、その事実を知り過去を捨て去りアントニオ同様新しい家庭を持ったローレンも。
戦争のせいで、狂いだした歯車を誰も止める事は出来ない。またソ連妻が優しい良い人で


記憶を取り戻したアントニオが妻に後押しされ、イタリアにローレンを訪ねてお互いまだ愛し合っている事を確認しますが、もうどうしようもない
お互い伴侶がいて子どもがいる。
外の激しい雷雨が二人の未来を暗示しています

ローレンは生まれたばかりの息子をアントニオと名付けており、またそれが悲しいですガーンガーン

彼らは再び愛し合っていながら、永遠の別れを告げます。
うっうっガーンガーン
ラストの別れのシーンがたまらない、二人の気持ちを考えたら胸をえぐられるようでした。

驚いた事に、実際日本でも戦争によるこういう重婚?はあったようです。


ひまわりはソ連の国花だそう。
常に太陽を追いかけるひまわり。
でも絶対に太陽の所へ行く事は出来ません。
この二人の関係を象徴しているんでしょうね。

音楽も、切なさを倍増させてなんとも哀愁ただよう悲しいメロディーでした。