ほんの短い期間だけでしたが、保育士をしていたことがあります。
1歳児の担任をしていました。
1歳児とは1歳から2歳の子どもたちです。
まだ赤ちゃんが少し大きくなったくらいの小さな人たちですから、言葉も沢山は話せません。
だから表情や態度で雄弁に語ってくれます。
嬉しいときは嬉しいと。
イヤなときはイヤだと。
でもですね
ある時気がつきました。
小さな人たちも本能だけで生きているわけではないことに。
キライな野菜が入っている給食を、涙をポロポロこぼしながら一生懸命食べている姿。
先生が強要したわけではないんですよ。
同じクラスのお友だちがジャンプをしていたら、一生懸命真似してジャンプしている姿。
お昼寝の時に、少しでも自分でお着替えしようと一生懸命ズボンを脱いでる姿。
お母さんのお迎えが来たら、ピョンピョン飛び跳ねて喜んでいる姿。
他にも沢山一生懸命生きている姿を見せてくれました。
私は『しぇんしぇ』と呼ばれていましたが、『しぇんしぇ』の私の方が教えてもらうことばかりでした。
何より
『掛け値なしの愛情』をたくさん、たくさんもらいました。
『しぇんしぇ』の時には偏頭痛にもならなかったんです。
それだけ子どもたちの真っ直ぐな愛情に満たされていたんでしょうね。
私たち大人は相手が子どもであるというだけで、『自分だけが何かをしてあげられる』と思ってしまいがちです。
ですが、それは違います。
私たち大人も子どもである小さな人たちから、たくさんの事を教えられたり、真っ直ぐな愛情を注いでもらっているんです。
どうか、子どもたちの優しさや大きさを感じてください。
共に生きる同志として、彼らのこれからが幸せであるように祈っています。