一週間経ってしまいましたが、先週末は、上野の東京国立博物館 平成館で開催中の「法然と極楽浄土」展を見てきました。(画像は公式HPより)

 

 

元から寺社仏閣が好きで、旅行でも地域の一ノ宮や有名なお寺は必ず訪れるタイプですが、受験で覚えた「法然上人絵伝」「選択本願念仏集」の実物や、教科書で見た法然上人の肖像も見ることができてとても胸熱な展示でした。

 

 

法然は浄土宗の開祖ですが、仏の教えが失われた末法の世と言われる戦乱の時代に、どんな人も南無阿弥陀仏の六字の念仏を唱えれば往生がかなうということを広めました。

(今も仏の教えが失われているという意味では末法かもしれません)

 

 

特に武士で沢山の人を殺めて罪を悔いていたり、自分を卑しい存在と思っている遊女のような人こそ、念仏を唱え阿弥陀仏に帰依することで救われることができると説いたことで 世間の多くの人の心を救ったことがよく分かりました。

 

厳しい修行をした人だけが救われる訳ではないというところから、自分が一生懸命修めた仏教修行を潔く捨て、念仏を広めることに専念したとのこと、全ての人が救われなければ という法然の志の尊さにとても感銘を受け 刺激になりました。

 

 

法然自筆の「源空証空等自筆消息」(公式HPより)。力強い筆跡

 

 

 

この展示で衝撃だったのは、徳川家康が晩年に日課として書いたという念仏の掛け軸「日課念仏」です。

 

あの家康も、晩年には自身の減罪を願い、浄土へと至れることをいかに望んでいたのかが分かる掛け軸でした。

 

日本を治めるということは選ばれた人にしか出来ない偉業ですが、死を目前にした時には誰しも法然のような生き方・精神性が尊く感じられるのかもしれません。

 

 

そして江戸時代に作られた、巨大で絢爛な「當麻曼荼羅図」も圧巻で、極楽浄土への憧憬を私も抱かずにいられず、この天上界?メンバーに入りたいと思ってしまいました。

 

 

ちなみに法然の教えは知恩院のサイトに詳しいです。

お経は読めなかったので、こちらで勉強したいと思います。