新宿で「ヒミズ」を観ましたが、もの凄い映画でしたね

終わったらスクリーンを梯子して「ロボジー」を見ようかななんて思っていましたが、そんな気分ではなくなってしまいました

生物学的にではなくて、人が人である理由を哲学的とでも言えるように問い質す映画でした

古谷実さんの原作も大好きでしたが、原作と少し違う映画用のストーリーも素晴らしいものでした

最も大きな違いはエンディングかも知れませんが、東日本大震災を経た今となっては、絶望の向こう側に連れて行ってくれるのはこのエンディングしかないのかも知れません

絶賛されている主演の2人の男の子と女の子の芝居はやはり素晴らしいもので、どんどん引き込まれましたが、他の役者さん達の演技も本当に素晴らしいものでした

ときどき映画ではノベルティ的に場違いなお笑いタレントなどが出演して空気をぶち壊すときがありますが、そういう余計なものもなかったと思います

茶沢さんや慕ってくるホームレスの人達のような存在がある限り、住田君はもちろん孤独ではないし、どうなるかは分かりませんが人生は転がって行きます

古谷実さんの作品ではダメダメな状況にいるにも係わらず、主人公のそばには不釣り合いな可愛い女の子が出て来ることが多いと思いますが、この存在がないとドラマは何も起こらず、そうして社会との紐帯を失ったら引きこもりになり得るような偏った登場人物ばかりです

西村賢太さんの小説でも同じようなことを感じました

絶望の向こう側をたった1人で迎えるか、それともいざこざを起こしながらでも誰か他人と一緒に迎えるかは、その後の行動をどうもたらすかに大きく関係してくると思います。
震災後は離婚するカップルも増えたとも聞きますが、結婚するカップルが増えたというのもそういうことかななんて思います

