当初「蝶々夫人」2曲をプログラムの最後にしよう、

という話で落ち着いていました。

最高に盛り上がるし、

全員で何かするのを定例にしなくてもいいわけです。

毎回ですが、フィナーレは悩むところです。

全体のイメージと最後の曲のイメージがどうしても合わないと

毎回毎回駄々をこねるのは私。

昨年も決まっていた曲がピンと来ず、変更。

でも変えて正解だったし、

この「ピンと来ない」とか違和感とかって大事。

今回もそれがありました。

たぶん、明るいメッセージでもって、

終わりたかったのだと思う。

 

それで、ジブリ作品を2~3曲入れよう、

という話が出た時に提案していた

「人生のメリーゴーランド~世界の約束」の合唱を

プログラムの最後に持ってくることにしました。

この合唱アレンジは源田俊一郎さん。

鍵盤ハーモニカがおしゃれに使われています。

少年少女合唱団で何度か演奏したことがあり、

大好きなアレンジですが、

そんなに盛り上がるわけでもなく、

しっとりと終わるということが少々心配でした。

でも、最終的に、実行委員長権限でこの曲に決めさせてもらいました。

一緒にこの曲をやったことのある唯一のY先生が、

後押ししてくださったのはありがたかった。

 

で、初めてこの曲の練習をやった時、

皆さんの声を聴いて、

あ、イケル、

と自信を持ちました。

 

「人生のメリーゴーランド」は

そのタイトル通り、

人生には浮き沈みがあるよ

山あり谷ありだよ、ということらしい。

「世界の約束」の歌詞は谷川俊太郎さん。

谷川さん曰く「悲しくない失恋の歌」だそうです。

元々、映画「ハウルの動く城」のために作られた曲ではなく、

木村弓さんのアルバムに入っていた曲。

おまけに曲先だそうで、

谷川さんにお願いして詩をつけてもらったそうな。

「悲しくない失恋の歌」と聞くと、

詩のわからなかったことが腑に落ちます。

でも、それこそ、それを知らなくても

色んな解釈ができるからこそ、

例えば、震災復興コンサートに歌われたりする曲です。

 

昨年は3年ぶりの演奏会ということで、

副題は「クリスマスコンサート2022」

テーマは「平和」「命」「祈り」でした。

今年は、コロナが一応の収束を見て、

日常が戻ってきたかのようですが、

コロナで失ったものは思いのほか大きく、

世界的には戦争や災害は後を絶たず、

日々の暮らしはますます大変になった一年でした。

だから、実は今回の演奏会も

昨年のテーマを引きずっていました。

今年の副題は「音楽のおくりもの」

一年を頑張ってきた皆さんに

色々あるけど明日は明るいよ、

という気持ちで帰ってもらいたいと

最後に選んだのがこの

「人生のメリーゴーランド~世界の約束」でした。

 

お客様の中に、

この曲を最後に持ってきたこと、

とても良かった、

とアンケートに書いてくださった方がいらして、

何よりホッとしました。

気持ちは伝わったかな。

 

今回の演奏会、

図らずも、

鍵盤ハーモニカに始まって

鍵盤ハーモニカで終わりました。

こういうの好きなメンバーが多いのも

ウチの強みです。

 

明日は総括。

(すみません、まだ続くの)