「なんで鉄は、すぐ錆びてしまうん…」 第1話
ふとひらめいて他の場所でこれを書いたら、なんとなくウケたのでこちらでも載せようと思います。
(注意1)こどものための物語です。
(注意2)おはなしの登場人物、設定はすべてフィクションですw
鉄子はずっと還りたかった。
鉄鉱石だった頃の、あの、のんびりとした気ままな生活に。
ぶさいくだって汚くたっていい。見た目が悪くたって誰も笑わない。
仲間みんながそうだから。
ところがある日、鉄子は採掘業者によって仲間から引き離されることに。
どうやら鉄子は、他の鉄鉱石にくらべてちょっとだけ見栄えが良く、高品質に見えたらしい。
「いやだ!いやだ!あたしはこのままがいいの!いやだーーー!おかーさーん!」
そんな鉄鉱石の懸命の抵抗が、人間に聞こえるはずはない。
鉄子は連れ出され運ばれ、その後、製鉄という憂き目に遭う。
いままで酸化していることが当たり前でそれがとっても心地よかったのに、強制的に酸素を奪われて、銀色の塊に変化してゆく。
「こんな姿はいやだ…酸素吸いたい…酸素がほしいよ」
そんな鉄鉱石の悲痛な叫びが、人間に聞こえるはずはない。
製鉄されたあと、酸素と接触しないようにビニールで何重にも覆われ、切なくて悲しくて泣き疲れた鉄子は眠りについてしまった。
つづく
(注意1)こどものための物語です。
(注意2)おはなしの登場人物、設定はすべてフィクションですw
鉄子はずっと還りたかった。
鉄鉱石だった頃の、あの、のんびりとした気ままな生活に。
ぶさいくだって汚くたっていい。見た目が悪くたって誰も笑わない。
仲間みんながそうだから。
ところがある日、鉄子は採掘業者によって仲間から引き離されることに。
どうやら鉄子は、他の鉄鉱石にくらべてちょっとだけ見栄えが良く、高品質に見えたらしい。
「いやだ!いやだ!あたしはこのままがいいの!いやだーーー!おかーさーん!」
そんな鉄鉱石の懸命の抵抗が、人間に聞こえるはずはない。
鉄子は連れ出され運ばれ、その後、製鉄という憂き目に遭う。
いままで酸化していることが当たり前でそれがとっても心地よかったのに、強制的に酸素を奪われて、銀色の塊に変化してゆく。
「こんな姿はいやだ…酸素吸いたい…酸素がほしいよ」
そんな鉄鉱石の悲痛な叫びが、人間に聞こえるはずはない。
製鉄されたあと、酸素と接触しないようにビニールで何重にも覆われ、切なくて悲しくて泣き疲れた鉄子は眠りについてしまった。
つづく