長編小説B26
「黒ゴジラからの地球人への警告!
Can you survive?
Can you?
Yes,we can!?
Never give up!
2011年3月11日
東京電力福島第一原発大事故
地球温暖化は、止まらない!
皆さん、どうするのよ?

2011年3月22日の午前1時過ぎ
千葉県最南端の東京湾と太平洋を臨む町、海辺の美しい町、館山市内にて。
語り手のこけるさんの借家にて。
こけるさんは、夜食を食べて、相棒黒ゴジラに語りかけている。
彼は、部屋の南側窓際の赤いカラーボックスの上に立つ。もちろん、彼は、小さな怪獣フィギュアなので、物言わぬが、反応は、しているかもね?

長編小説B26前回の続き

「信じられないって?」

「??」

「そうか。そうだよな。
今のわしは、マイカーすら持っていない。自転車も、買っていない。
でもよ、相棒よ、
わしは、今、腰痛も、なくなり、
よーく歩くようになってからな、身体の調子は、すこぶるよいのじゃ」

「!!」

「ありがとうよ。
お前さんに、見せたいのおー。
わしの若かりし頃の、高級ビジネススーツ姿の、イケメンの、バリバリ男をな。
そいつが、昔のわしじゃ。
本当に、惚れ惚れ男を、お前さんに見せたいが、過去の栄光写真を、ここ館山に引っ越す際にな、すべて、
燃やしてしまったのじゃ。
だから、この部屋には、イケメン、ハンサム男の写真が、一枚も、残っていない。まことに残念じゃ。
でもな、たった一枚の写真だけが、残っておるのじゃ。
それはな、
妻と結婚式を挙げる一年前に、二人で、撮った唯一の写真であーる。
妻は、その頃、まだ、女子学生で、四年生だったな。彼女はな、ロングヘアーの艶(つや)やかな黒髪で、真っ赤なスカートに、真っ白なブラウスを着て、
そりゃーもう、
かわいくて、
かわいくて、初々しくて、
笑顔を見せて、
さらに、かわいくてな。
相棒よ、
わしは、その時、33才の青年実業家、小さな会社の社長たったな。
わしは、右手で、妻の左手を、しっかり握って、妻とわしは、ふたりの永遠の愛の姿を、彼女の、お兄さんに撮ってもらったな。

彼女は、やっぱり、わしの太陽であったのじゃ。
彼女のファションからして、小さな太陽であったのにな。
気が、つくのが、遅すぎた。
今頃、後悔してもなーーー。
あかんのじゃ。
その写真は、秘密の場所に大切に隠しておるから、お前さんにも、見せない。
愛あふれる、美しい写真を見ると、
わしは、涙ぐんでしまうから、極力、見ないようにしておる」

「ーーー」

「さあ、夜も、深けた。
わしの相棒よ、
明日も、午前中に、ハローワークへ行くぞ。途中で、桜🌸の木の下を通るから、お前さんにも、日本人の愛する桜🌸の花と香りを初体験させてやるからな。
きっと、お前さんも、気に入るな。
さあ、今日一日の前進のために、これから眠るぞ。
おやすみ、わしの相棒よ」

わしは、三度、黒ゴジラのでか頭を撫でた。少し、火照っていた。
今も、イケメン?男は、立ち上がって、洗面所で、歯磨きをした。
終わり
いいね!ありがとうございます。
高瀬甚太さんへ
けだらけさんへ
内藤隼人さんへ
札幌のつばささんへ
kIHOさんへ
佐藤美月さんへ
今回も、黒ゴジラくんは、「!」や「ー」で反応してますね。
こけるさんと10才も年下の彼女
彼女のご両親の反対で、
すんなり結婚できたわけではありませんね。かわいい奥様に、かわいい一人息子も、いらっしゃて、こけるさんは、どうして、離婚なんかしたの!
後半で、こけるさんが、読者に懺悔告白してくれます。妻、一人息子の浩史くんとの最後の別れシーンも、話してくれます。
この長編小説の登場人物は、すべて、喪失感を抱いております。
この長編小説の主人公の黒ゴジラの喪失感は、半端ではありません。






長編小説B26近未来の人類は、超やばい!ぞ!