2011年3月11日
東京電力福島第一原発大事故
地球温暖化は、更に進む。
止まらない！
地球人は、今、危機的状況の中にいるが、地球人は、地球人の意識も自覚もない。大中小国家200と多種多様な言語文化宗教とさまざまな民族が、地球人と言う意識と自覚を育てない。それらを育てるには、何が、足りないのか？どうすれば、いいのか？
私たちの長編小説に、その提言あり！
希望の星は、救世主は、黒ゴジラ恐竜皇帝ティラミスと彼の仲間同志たちか？それとも、核兵器使用で、核の冬で、もはや、手遅れか？
2011年3月21日の午後5時半過ぎ
千葉県最南端の東京湾と太平洋を臨む町、海辺の美しい町、館山市内にて。
語り手のこけるさんは、今、「ケーズデンキ」店の2階で、メイさんと共に、大型テレビを見ている。こけるさんの相棒の黒ゴジラくんも、見ているよ。こけるさんが、彼を強制的に見させている。
大型テレビには、東北の被災地からの実況中継が、レポーターからの報告が、映し出されている。
メイさんは、黒ゴジラに語りかけ、次に、こけるさんに語りかけて、問う！
「こけるさんは、死後の生命を信じますか？」と。
こけるさんは、不意を衝かれて、頭が、大混乱する。こけるさんは、かつて、青年僧侶であったがー。
長編小説B4前回の続き
メイさんは、わしの沈黙を破って、彼の信念を言ってくれた。
「こけるさん、
私は、死後の(生命)は、有ると信じております。
(生命)は、この世、現世のみで消滅しない。
(生命)は、過去世、現世、未来世に向かって流転(るてん)する。
私は、そのことを証明することは、できません。
おそらく、誰も、それを証明できないでしょう。
でも、私は、死後の(生命)を信じております。
だから、私の法名(ほうみょう)は、
命法陽(めいほうよう)なのです。
信仰を10年、20年、30年ーーーと
重ねることによって、その確信は、深まっております」
わしは、メイさんに、(メイホウヨウ)の表記文字を尋ねた。
わしは、メイさんに、「メイさん」と呼んで下さいと言われ、それ以上、詮索(せんさく)せずに、「メイさん」と、彼のニックネームのように呼んでいたんじゃ。これまでな。
(めい)は、(迷)でもなく、(名)でもない。
英語の(may)でもない。
それは、生命の(命メイ)であるぞ。
わしは、その時に、教えられて、
初めて、知ったのじゃ。
命さんが、わしの目を見ながら、静かに語り出した。
「地球上の生きものの中で、人間だけが、死者を弔(とむら)います。
御遺体を見捨てません。
御遺体を拭(ふ)き清めます。
死者を、花や線香で供養(くよう)します。
故人(こじん)を思い、仏や神に祈ります。
仏様や神様の御(み)言葉を故人に聞いてもらいます。
回向(えこう)します。
故人の親族や友人知人達が、故人の、この世の最期を見届けます。
そして、見送ります。
人間だけが、故人のために、お葬式を執(と)り行います。
葬式葬列参加者は、故人の死後の生命を、強弱の差こそあれ、
一瞬であれ、
二、三分間であれ、
一時間であれ、
一日であれ、
一週間であれ、
四十九日であれ、
一周忌であれ、
故人の死後の生命を信じている。
彼らは、彼女らは、故人の成仏を信じている。
そう、願っている。
私は、そう、信じております。
こけるさん、
死後の生命を強く信じている人は、死をタブーとしません。
御遺体に怯(おび)えません。
御遺体に、ねぎらいの言葉をかけることが、できます。
こけるさん、
未来世を信じる人は、最後の最期まで、自己完成への努力を惜しみません。
こけるさん、
被災地では、
水不足や食料不足や燃料不足と、
仮設トイレ不足と、
納体(のうたい)袋や棺(ひつぎ)不足と、
それから、
僧侶も、不足しているそうです。
日本の仏教は、葬式仏教だ、などと、揶揄(やゆ)されておりますが、死者の魂を慰めることが、できる職業人、僧侶も、やはり、必要なのですね」
わしは、元僧侶であったのだ。
京都府内の、正式な浄土真宗の僧侶であったのだ。
四十年前のわしは、立派な？凛々(りり)しい？青年僧侶であったのだ。
しかしな、
今のわしは、読経(どきょう)することすら、捨ててしまっておったのじゃ。漢訳仏教経典の漢字達は、音読されずに、動かなかった。さび付いてしまっておった。
命さんの根源的問いかけは、わしの奥底で眠っておった魂に冷水をかけたな。かけてくれたな。
わしの魂は、元僧侶の魂は、長い眠りから、やっと目覚めたようじゃ。
もう一度、仏教を学んでみようか。
命さんに、疑問点を質問してみようか。
メイさんの外見は、普通の中高年のおっさんであったが、わしは、彼の心根に美しいものを感じたんじゃ。
わしにも、美しいものが、あるのか？
わしは、美女の外見に強く執着したが、「おまえさんの中に、(美女)は、いるのかい？」と、問い返してみた。
醜悪なるものなら、あれこれ、
たくさん、あるがのお。
終わり
いいね！ありがとうございます。
レインさんへ
けだらけさんへ
高瀬甚太さんへ
内藤隼人さんへ
占い師満州アキさんへ
mikiwoさんへ
oonoarashidaisukiさんへ
この長編小説には、21世紀の仏教の思考思想が、通底しております。
メイさん、命さんは、大中小の論文を書いていますよ！彼は、いつか？世に出したい！と希望しております。
長編小説B4人類の近未来は、危ない！ぞ。