転校してきた由紀ちゃんって女のコ。
清楚で、かわいらしくて。
佐江の好きなタイプの女のコだと思う。
基本的に1人でいて、邪魔しないようにみんなの後ろで隠れていて、佐江は気になって話しかけた。
笑ってくれた顔がめっちゃかわいくて。
優子とかに、「佐江ちゃん、ずっと由紀ちゃん見てるよね」って言われた。
「なんか可愛い。見ちゃうんだよね。」
「それ好きじゃん。」
「由紀ちゃん1人でいるから、気になっちゃって。だから、優子も1人でいたらなるだけ声をかけてあげてよ。」
「わかった。仲間にいれるね」
「よろしく。」
基本的に自らは入ってこなくて、佐江は由紀ちゃんに転校前のことを聞いたらいじめられたって言っていた。
それもあるのか、人を怖がっている気がして。
佐江たちは由紀ちゃんと仲良くしたい。
来週に、2泊3日の修学旅行があり、ホテルの部屋割もすべて決まっていた中で、由紀ちゃんが転校してきたから、2人部屋を3人にしたりする調整をしていた。
佐江ちゃんが、「佐江だいたい2人部屋だからそこに由紀ちゃん入れてもいい?みんな」
「いいよ」ってみんなが言う。
「でも、私あとから来たから悪いし」
「由紀ちゃん、楽しもうよ。一緒に。」
「でも、、。」
「ね?一緒にいたら楽しいから」
佐江ちゃんが全部佐江がいる2日間、由紀ちゃん増やしてって先生にお願いしていた。
修学旅行当日。
佐江ちゃんと最寄り駅で待ち合わせして一緒に電車に乗り、みんなの元へ。
「おはよー」
「由紀ちゃんおはよ」
みんなと話しながら学校へ。
海や自然がいっぱいの施設につき、ご飯を食べたら荷物を置く。
佐江ちゃんとたかみなちゃんと同室の部屋に私は入れてもらう。
「由紀ちゃん、佐江と同じベッドでも大丈夫?佐江寝相悪いかもだけど。」
「大丈夫。てか、私が邪魔だから」
「そんなことないから。一緒に寝よう」
「佐江ちゃんありがとう」
涙目になっていた由紀ちゃんを抱きしめる。
「色々気にしないでさ、楽しもうよ。佐江、由紀ちゃんともっと仲良くなりたい」
「うん」
約束をした。この旅行期間中仲良くなろうって。
「佐江ちゃん優しいね」
「クラスメイトになって、せっかく転校してきて仲良くなりたいって佐江は思うからさ。」
佐江ちゃんと歩き出す。
クラス対抗でgameしたり、修学旅行だけどレクレーションみたいな感じかな。
みんなで仲を深めるじゃないけど、みんなで頑張るみたいな。
夜ご飯を食べ終えたらクラス単位でお風呂に。
3クラスあって、私たちも呼ばれた時間に入る。
緊張していて体を隠す。
「恥ずかしいよね」
佐江ちゃんも隠していた。
「佐江ちゃん、早く入ろうよ」
優子ちゃんたちがはしゃいでいた。
シャワーを浴びようとしたら、優子ちゃんがやってきて、
「由紀ちゃんおっぱいでかいんだねー」って。
周りに聞こえて。
「コラ、優子やめなよ」
「見えちゃったんだもん。仕方ないじゃん」
「優子変態だからごめんね」
「大丈夫。」
極力隠して体を洗って湯船に入る。
「由紀ちゃん華奢なのにあんなでかいってびっくり」
「恥ずかしい」
「優子変態。」
「つい見たくなるから」
「佐江ちゃんはぺったんこ」
「うるさいな。おっぱい星人」
なんなんだこの会話は。
賑やかなひとときだった。