モルダバイト Moldavite


産地〕

チェコ共和国 チェスキークルムロフ ベセドニツェ



天然石モルダバイトは約1500万年前、現在のドイツ バイエルン州 ネルトリンゲンに落下した巨大隕石によって生成されました。

1787年に250キロ離れた、現在のチェコ共和国のモルダウ川で最初に発見されたことから「モルダバイト」と名付けられました。


隕石の落下時の、原子爆弾数百個分に匹敵するエネルギーと熱で地表の鉱物(石英など)が一瞬で融解して液状となり、隕石が地表に衝突する直前に凄まじい速度で噴射されました。

噴射の高さは大気圏を飛び出すほどまでに、飛距離は衝突地点から450Kmにも及びました。

多くがモルダウ川流域に飛散しています。

その飛翔中に空中で急激に冷やされ固まって天然ガラスとなったのがモルダバイトです。

モルダバイトは地球の歴史の中で、ただ一度だけ起こった条件下の出来事で誕生しました。


深林を思わせる濃淡の緑色は、微量に含まれる鉄による発色です。

表面の彫刻のような特徴的な形状は、モルダバイトが堆積した地下の環境の中で、地下水に含まれる酸が表面を攪拌することで作り出されました。