探石動画をUPしている人は、おおかた具体的な採取場所は伏せている。

乱獲を避けるためであり、それは鉱物に限ったことではないのだろう。


その動画主は場所を丁寧に紹介してくれていた。(そこは水晶採取で有名過ぎて、乱獲も何も、ほとんど残っていないからかも知れない)

行ってみよう!

旅の行程に組み入れよう!

それは、広島、山口、福岡、佐賀を巡る旅の2日目。


宇部線 無人の周防佐山駅を降り

周防大橋のたもとまで2kmの道のりを歩く。
バスもタクシーも走っていない。
今年は秋分の日近くなっても夏はなかなか終わらない。
暑さを海風が和らげてくれる中、イヤホンからの曲を道連れに歩く。
歌声は昇仙峡の水晶との出会いの時に聴いた曲のシンガー。

いよいよ決戦の場、近し。

離れた先にハンターらしきが一人いるだけ。
ぱっと見、砂礫や貝殻片しかない河口岸のようだ。
でも、とうとう来た。

ここでも100均調達7mm網目のザルの出番。
スコップで砂礫を掬っては海水で洗い出し、洗い出しては掬い。
水晶とも石英ともつかない白い欠片が網目に残ることもある。

作業開始から15分くらいした時、網の上に輝き方の違うもの、まるで水の塊のようなものがあるのに気づく。
あ! あ! これは!!
全体が透明な水晶を見つけたのは初めてだったため、瞬時にはそれとわからなかった。

採取/2023.9.19周防 椹野川河口

小さいけれどちゃんと六角柱。
ポイントも完全。
ややスモーキー。
サイドに子どももくっついている、大きい子と小さい子と。

早くも念願成就できたのだからもう切り上げてもいいのに、あゝ人間の欲深さ。
もっとないかと更に砂礫を掻き分ける。
周防大橋の真下から藤尾の渡し付近までの一帯までを掘り起こすこと1時間あまり。
しかしそれっきり、本当にもう全く出て来ない。
そうなると、この一つを見つけたのは奇跡だ。
探石開始から早い段階で、たった一つの水晶を見つけられたのは「ここにあるよ」と導かれたような気がしてならない。
誰に?

大洗海岸から始まって山梨に二度も行ったよね?
そして今回は本州の西端近くまで来たね。
そこまで行動するなら求めるなら叶えてあげるよ、とばかりに。
この日は誕生日の前日であった。
プレゼントを貰ったんだ!
誰に?

なぜ水晶の、ほぼ完全な結晶に拘ったのだろう。

その前になぜ、取り立てて興味のなかった水晶を求めだしたのだろう。

水晶のパワーには、高次元のエネルギーを現実レベルに繫げ、具現化のサポートをする、というのがある。

いつか意味が判明する日が来るのを待とう。


参考になった動画主さんにはお礼コメントを入れたいくらいに思ったけれど、時間が経ち過ぎてしまった。
お父さんと二人の男の子さん、ありがとう。