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今回は2024年のフランス、イギリスの映画です。
1時間47分です。
監督 ジョン・クローリー
出演 フローレンス・ピュー、アンドリュー・ガーフィールド
【ストーリー】
新進気鋭の一流シェフであるアルムートと、離婚して失意のどん底にいたトビアス。何の接点もなかった二人が、あり得ない出会いを果たして恋におちる。自由奔放なアルムートと慎重派のトビアスは何度も危機を迎えながらも、一緒に暮らし娘が生まれ家族になる。そんな中、アルムートの余命がわずかだと知った二人が選んだ型破りな挑戦とは──。
(Filmarksより)
とっても美しい映画でした。
喜びも悲しみもすべて詰まっている映画です。
色々なことを経験してきた女性ならきっと胸に響くのではないかと思います。
もう、演じている二人がとっても素晴らしいんですよ。
フローレンス・ピューもアンドリュー・ガーフィールドも、地でやっているんじゃないかと錯覚してしまいそうな演技です。
私が初めてフローレンス・ピューを映画で見たのは
「ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語」とゆー映画のエイミー役。
正直、キラキラ素敵なハリウッド女優とゆー感じではなく、「素朴」な感じに見えたんですよね。
少なくとも私にはそう見えたのです。
その後の活躍は目覚ましいですね
↓
若草物語でのフローレンス・ピュー
今作では芯の強い女性の役で、やり手のシェフです
トビアスも慎重派とはいえ、返す言葉がいちいち面白いんですよ
今作は時系列がバラバラな感じで描かれていますが、アルムート(フローレンス・ピュー)が髪を剃る前と後として描かれているので、
私はゴチャゴチャにはなりませんでした。
むしろ何でしょう?
映画の最初からとても入り込める映画でした。
それはきっと……
題材としては「病気」が根底にあるものの、
2人の出会いも含め、妊娠・出産を、
笑いや喜びも含めて描かれていたからかもしれません。
面白いんですよこの2人
とっても現実的なトビアスと、どんな出来事もユーモアにしてしまうアルムートの化学反応が。
特にアルムート、この映画の中で何回「クソ」って言ったか
嬉しい時も腹立つ時も焦ってる時もすべて「クソ」付けてました。
むしろすがすがしい。
そして、愛する人に出会ったことで、それぞれ変わっていくんですよね。
先のことばかり考えがちだったトビアスは、
「今」を見つめるようになり、
「自分の人生に子供はいらない」と言っていたアルムートはその気持ちが変化し、治療もその事を念頭においたものになっていきます。
しかしまあ、人生って選択の連続ですよね。
楽しいことでも迷うのに、命に関わる選択はどう決めればいいの?
病気と向き合い治療に専念し、長く生きて欲しいと願うトビアスに伝えるアルムートの言葉…
「辛い治療を受ける中である日ふと気付いてしまったら?
大切な私たちの時間を失ったと。ただ髪を失い吐いて過ごしてしまったと。
私は正しい選択をしたいだけなの!」
アルムートの気持ちを受け入れたい、でも生きていて欲しい…
トビアスの気持ちもヒシヒシ伝わります。
こーゆー映画に正解はありません。
人の数だけ選択の数もあるのです。
私は数年前、初めて大きな病気が分かった時に、
「人生100年時代と言うけど、それは限られた人の事なんだな。誰もがそうではなくて、いま家族と一緒にいられるのは幸せなことなんだな
」
と改めて思いました。
美しい映画を見た、
そう思える作品です。



