夢の星 11 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

三人で作業を始めてしばらくして、
≪ポフッ≫
と音がした。

山野が音の方に近づくと、塀を越えてゴミ袋が投げ込まれた。

「はぁ?
     ふざけた野郎だ!」
山野は走って塀の向こうの男を突飛ばした。

「いてっっ!」
若者でもなく中年のようだ。

「なんてことしやがる!」
山野は塀に男を追い詰めた。

「なんだよ、息子か?
     ゴミ屋敷のせがれかよ。
   こっちは、悪臭で飯も食えねぇんだ、その上、暴力でもふるおぅてか?オイ!」
男は開き直り胸で山野を押し返す。

「お兄さん、ここは穏便に。」
友人が小走りに出てきた。

「やい、ジジイ。
     何度も何度も言わせんな。
        そのうち火ぃ着けるぞ。
    ジジイもゴミと一緒に燃えち
   ≪ボグッ≫」

言い終わる前に山野の拳がこめかみにめり込んだ。

「お兄さん」友人
「あんた!」老人

「いっイテェ、頭蓋骨折れた。
      慰謝料。慰謝料。
        あっ、あぁ〰。」
ゆっくり手を着いて倒れる男。

「大丈夫かね。旦那さん。」
友人が座り込み顔を覗く。

「け、警察呼ぶからな。
       あっスマホが割れてる。
          弁償してもらうぞ。」
男がしっかり割れたスマホを掲げる。

「俺が呼んでやるよ。
      脅迫の現行犯だ。」
と山野がスマホを取り出す。

「脅迫だと?こっちは暴力を、」
男は立ち上がると別のスマホで電話をかけた。

「アニキ、ちょっと来てもらえますか?」

「おいおい、チンピラかや。」
老人

「ほっときましょ。」
三人は作業に戻る。