夢の星4 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

ゴーグルの曇りに目が慣れるころ、
曇天の空だと思っていたものが、
コンクリートの天井とわかった。

グラウンドじゃない。

倉庫。いやコンクリートのゴミ箱の中だ。

クリーンキーパー
横文字にしたところで憧れる者はいない。

要は、ここのゴミの分別員だ。

マイクロプラスチック問題頃からゴミの規制が厳しくなった。

何でもかんでもプラスチックは悪者だ。
だからプラスチックが含まれる物はまずここにぶちこまれる。

ここからプラスチック 以外の物を回収する係だ。

当初、プラスチック反対運動のメンバーがチマチマとボランティアで始めたことだが、ここまで大掛かりにやらないと結果は出ない。

ボランティアもお手上げになると、
分離屋なる業者を立ち上げる者が現れた。
高時給のバイトで貧困な人が飛び付いた。
分離屋で働いているなんて聞こえが悪い。
それからクリーンキーパーなんてカッコつけてみたが、時給の元が取れなくなった業者は、金属を盗んでは、それを成果として政府に報告しはじめた。

その悪徳業者が刑務所にぶちこまれると、そのスキルを買われた。

それからは受刑者の刑務作業となる。

ここは気楽な刑務所。
何もしなくても飯は出るし、夜は寝られる。
と看守は言う。

それなら何にもせずに時間を潰そうと考えた。