RIVER KID7 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

トイレのドアに耳を付けて廊下の様子を伺う監督。
廊下でナタを振り上げているかも知れないのだ。


「若旦那様、どうでしたか?」

さっきの料理人の声だ。

誰か仲間が増えたようだ。

三人を相手にここから逃げ切れるだろうか?
若旦那とはどんな男だ。

ヒョロヒョロの男ならいいが、山奥暮らしのたくましい男を想像しておいたほうがよさそうだ。

会話が聞こえる。

「昨日は3つも捕れて良かったな。
     お供えは山のオオカミ様も喜んでくれたようだ。」
若旦那

「それはそれは。
     さぁ、お茶でも。」
料理人

「ありがとう。
      明日の煮込みはどうだね?」
若旦那

「えぇ、柔らかくできました。
      やはり新鮮な肉に感謝ですね。」
料理人

「そうだね。
     やはり最新のワナはいい。
    この分なら肉には困らないだろう。」


これを聞いて監督は震えた。
 SNS、ワナ。
肉。

手洗いの鏡の自分を見た。
 中年の肉の塊が写っているじゃないか。