鉄の園 28 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

初日は日没で終了だが、大盛況に終わった。

そして翌日。
クリスマス・イブである。

インフルエンザの彼女たちはやはり来られない。

鉄のツリーには七夕の短冊のように、フックに願い事も吊るしてもらった。

世界平和、
来年は彼女と来たい、
そして、
アイアンラボの回復を願うものも。

午後4時
イルミネーション点灯式。

テッキーと市長と、
本来ならアイアンラボだが。

カウントダウンで点灯した。

駅舎の形に光るLED。
つららのLED
リースも、ポストも光る。

そして鉄のツリーは無数の穴から七色の光が漏れる。
ミラーボールにはスポットライト。
それがラメのフレークをキラキラさせる。

ギャラリーもディスコのようで楽しい。

夜はテッキーのメラメラも綺麗だった。

6時
ホーム側を通って、線路に集まるお客さんたち。

遠くから電飾された戦車の台車が向かってくる。

「お待たせしました。
     この町の生んだ、スター。
        上野 明実さんです。

      歌は、《1番線から》です。」

電飾台車がホームに着いた。

お客さんの拍手と、イントロが始まる。

しかし、台車の上の彼女は頭を下げたままであった。