クリスマスパーティーは、予定通りに開催される。
《カッ、ッパァン、
ッパァン、
ッパァン》
その合図の花火を7時に上げた。
駅舎の周りには大勢の人々が集まってきている。
ロータリーでは仕上げの装飾と露店の組み立てが始まる。
駅名看板の下にはリースが飾られた。
午前9時
ロータリー入り口のテープカットを市長とアイアンラボでするはずだった。
若者はスマホのカメラをスタンバイしている。
「ここで、非常に残念なお知らせをしなくてはなりません。」
市長は1人でマイクを握った。
「まさか?」「マジで?」
「うそだろぅ?」
若者たち
「この企画を立ち上げから頑張ってくれた、
アイアンラボの3名は、
インフルエンザで、」
「えーーーー!」「かわいそー!」
若者
「そう、可哀想です。
いちばん楽しみだったはずの彼女たちが、心を込めて作ったイベントです。
皆さん、彼女たちの分も、盛り上げて下さいませ。」
市長は長く頭を下げた。
「盛り上げようぜ。」
「アイアンラボ頑張れー。」
「ありがとう、楽しむよー!」
若者
「さぁ皆さん
クリスマスパーティーを始めましょう。」
市長
また花火が上がった。