中に入る。
変装は完璧のはずだ。
しかし従業員の視線を一気にあびた。
「侵入者だ!」
従業員が叫んだ。
いや、従業員ではない。
ゴーレムの戦闘員 グレーマンだ。
一人だけ作業着という浮いた変装をしていた。
よく見ると、胸の刺繍は
『前野工業』
廃墟になる前の会社の作業着だった。
そういえばここは スターダスト だった。
グレーマンに囲まれてしまった。
「おや。
飛んで火に入る夏の運送屋だな。」
奥から現れたのは
星 飛雄鹿 (ほし ひゅうが)
「貴様、ここで何をしている!」
星
「何をしている?
工場見学なら案内するぜ。」
「それは助かる。」
「こちらです。
スリッパをどうぞ。」
グレーマン
「あ、どもども。」